※ 敬称は原則として省略した。
※ 各部の記述は「秋田県における朝鮮人強制連行」(2005年)の各部の記述と多くの部分が重複していた。*は80%以上重複しているもの。**は95%重複しているものを示す。
※ P155の「佐藤豊治」は2005年の著作では「伊藤豊治」となっている。
○目次○
真相究明の準備会の呼びかけ 008
徐々に明らかになってきた実態 017
秋田県朝鮮人強制連行事業者名簿 026
第二章 朝鮮人の強制連行の現場を追って 031
地元の共同墓地に約二〇人が眠る――吉乃鉱山 032 *
鉱石を運ぶ山道をつくる―――川口鉱山 041 *
二七〇人の朝鮮人が働いた――相内鉱山 046 *
いまも山中に残る大きな穴――十和田湖のダム計画 049 *
朝鮮人の死者が約一〇〇人――花岡鉱山 052 *
よく殴られた朝鮮人――大沢鉱山 058 *
明沢溜池工事の朝鮮人労働者(執筆者:西成辰雄) 064 **
「制裁を加える」と叩く――発盛鉱山 067 *
食料の横流しで対立――宮田又鉱山 073 *
第三章 朝鮮人連行者の語る秋田の現場 079
いまも憤りやまず――曹四鉉 080 **
花岡鉱山で働く――李又鳳 088 *
川口鉱山で働く――朴浩鳳 108 *
小坂鉱山で働く――金竜水 116 *
大沢鉱山で生きる――金唱東 122 *
尾去沢鉱山とわたし――朴米子 135 **
第四章 日本人の見た朝鮮人たち 143
大沢鉱山の朝鮮人――佐藤信吉 144 **
大沢鉱山と朝鮮人――山本栄 148 **
発盛鉱山の朝鮮人――野呂仁八 152 **
小又川第一、第二、第三、第四発電所導水管工事と東北炭鉱と奥羽無煙炭鉱の朝鮮人――佐藤豊治――155 **
不老倉鉱山と大柴鉱山の朝鮮人――明石文吾 159 **
吉乃鉱山と『増田町史』――横山秀一 162
吉乃鉱山と共同墓地――佐々木一郎 166 *
「十和田湖ダム計画」のこと――守田勝 168 **
尾去沢鉱山で働く――成田宗蔵 172 **
尾去沢鉱山の中国人と朝鮮人――越前喜代治 176 *
発盛鉱山の調査に参加して(執筆者:北川智彦) 184
福寿寺で朝鮮人男性と少女の遺骨確認(執筆者:藤田正義) 187
奥森吉に入り労働現場調査(執筆者:藤田正義) 189
弥平沢鉱山を調査して(執筆者:大友武夫) 191
あとがき 195
○概要○
・1975年07月29日~08月01日、「東北地方朝鮮人強制連行真相調査団」が秋田県北部で調査をした。日本人と朝鮮人の合計34人の証言を得ているが、これらは出版されることはなかったという。(P012)
・1996年05月15日、「秋田県朝鮮人強制連行真相調査団準備会」発足の呼びかけ。同年07月20日、第一回現場調査会(P012~017)
・1996年09月22日、上吉野の共同墓地にて合同慰霊祭(P018)
・1996年06月01日~1997年05月31日の調査で19事業所の調査をし、4か所で朝鮮人労働者の遺骨もしくは墓地を確認。また、花岡鉱山と宮田又鉱山の2カ所での朝鮮人労働者の名簿を発見(P018~020)。補足だが、二年目にして会の名前から「準備会」をはずして「秋田県朝鮮人強制連行真相調査団」にする(P020)。
・1998年02月28日~同年03月01日に千葉県で開催された「朝鮮人強制連行真相調査団全国交流会」にて『一九四六年厚生省「朝鮮人労務者に関する調査」(秋田県)』が存在していることを発見し、取り寄せる(P021)。この名簿のたどった経緯は本書からはわからない。本書が出版された1999年現在「真相調査団」にて、この名簿を精査しているという(P029)。
・1998年01月20日、秋田県に対して公文書公開制度を利用して(1)「秋田県が作成した朝鮮人労働者に関する名簿などといった資料」 (2)「1941年~1952年の知事引継書」の公開を求めた。返事は(1)「該当資料はない」 (2)「該当時期には8人分の知事引継書があるはずなのだが、うち4人分がない」。返事の内容から「あるものをない」といっているわけではないという感じだったという(P023)。
・「真相調査団」の協力者の中に、名簿にある朝鮮人の出身地に親戚がいる人がいたことから、被強制連行者を発見。1999年03月02日に聞きとりにいく(P029~030)。
労働現場 資料・証言 内容 ページ
吉乃鉱山 横山秀一(近所の住民) 朝鮮人逃亡者を助けた、自殺者あり(「五十嵐洋一郎」という「ダムの方のポンプ係」の目撃証言を聞いたもの) 162~167
小又川発電所 福寿寺(現・秋田県北秋田市小又) 朝鮮人労働者1名、朝鮮人の子ども1名の遺骨 187~188
○引用○
○索引○
※本記事は「s3731127306の資料室」2015年02月05日作成記事を転載したものです。