2022-11-14 「アビニヨンの娘たち」(1907年作)を物理的にこわしたとしても、せいぜい想像の10パーセントしか破壊的行動ではない。 その10パーセントが大事なんだ、という人が、どのような立場の人間にもいるが、私にはどうでもいいことである。 これはだれでもおもいつくことだが、模造品を作ってすりかえて、鑑賞者の目がふしあなであることは、立派に破壊的行動である。 しかし、ほんとうに、一番破壊的な行動は、「アビニヨンの娘たち」より固定観念を破壊するものを「つくる」ことである。 わたしが、そこらへんのニヒリストに同意したくないのは、こういうことをいう勇気(才能ではない)がないからだ。