『梶村秀樹著作集』完全復刊をめざす会・第6支部[ハンバンパク!!!]

名は体をあらわす。伝説の歴史家・梶村秀樹先生(1935年~1989年)の著作集の完全復刊をめざす会です。ほかにも臨時でいろいろ。

表現の自由、けっこうである。しかし、上には上があるということを感じてもらわないと困る

あまりやりたくないが、こういう例をだそう。

あたなは1か月分の給料をもっている。まあ、15~22~30万円としよう。そこでタイムマシンに無理やり乗せられる。
一方に、アフガニスタンで水路をつくっている中村哲氏がいる。
もう一方に、「死の棘」を書きおわろうとしている島尾敏雄氏がいる。

さあ、あなたはどっちに金をわたす?
わたしだったら、どちらに渡すかするか迷ったうえで、島尾敏雄氏にわたす。
たとえば、大西巨人氏や大岡昇平氏や武田泰淳氏ならば、配偶者ほか協力者がいるから、金をわたすのをあとまわしにできる、とわたしは判断する。埴谷雄高氏にも、金をわたすのをたぶんあとまわしにする。
そして、中村哲氏にも、配偶者ほか協力者がいる、それは著作を読んだうえでそういう「気配」を感じる。
島尾敏雄氏のばあい、実際のところ資金面など協力者がいたようだ(「狂うひと」による)。ただ、おそらく、島尾氏の家庭問題(特に島尾ミホ氏との問題)からしても、「死の棘」の内容からして協力者は少なかったと推測される。だから、「死の棘」を発表させるために、金を先にわたす。

わたしの発想は確かに極端だ。しかし、「自由」ということは結局こういうことにたえることである。