『梶村秀樹著作集』完全復刊をめざす会・第6支部[ハンバンパク!!!]

名は体をあらわす。伝説の歴史家・梶村秀樹先生(1935年~1989年)の著作集の完全復刊をめざす会です。ほかにも臨時でいろいろ。

わたしの、本気の反万博論 その95 (作業中だが公開)2024年3月28日大阪府夢洲のメタンガスの爆発の威力の推定計算(例1に修正あり)

20240622
作業中だが、緊急性がある事と危険物であることをある程度の数字で評価することができたと思うので、一度ブックマークするすることにした。
完全版をかければいいのだが、手と頭をただしく動かすことが難しい状態にある。
完全版は別の記事で書くことにする。
バイオマス発電の技術的に克服すべき問題を評価する一環としてもこの記事を使ってほしい。




4つの例を調べたうえで、爆発の威力の推定計算をする




4つの例を調べたうえで、爆発の威力の推定計算をする

1 小気球における水素爆発
2 キャンプ用ガスボンベの爆発
3 一般的なカセット用ガスボンベ
4 夢洲のトイレの地下ピット(配管用のスペース)

例1(重大な計算ミスがあったので修正)
https://www.youtube.com/watch?v=5jViBNSrrvk
ナショナルジオグラフィックの実験)


大玉転がしの大玉(半径0.75 [m])とほぼ同じと仮定。

1.3×3.14×0.75 [m]×0.75 [m]×0.75 [m]=1.72 [m^3]=1720 [l]
(ここから修正)
水素は、水素1に対して酸素0.5の割合の時に一番よく燃える(化学反応式より)
水素は0.666×1720=1145.5 [L](常温)という計算結果。
徐運常圧では期待は1 [mol]あたり22.4[l]
1145.5[l]÷22.4[l/mol]×285.84 [kJ/mol]=14.6×10^6 [J]
(ここまで修正)

燃え残りはないというのはかなりいい仮定だろうから、この爆発の時の燃焼エネルギーは
14.6×10^6 [J](ここの計算は単位を書くのをふくめて約20分、修正に5分)

例2
https://www.youtube.com/watch?v=rP6oWjQsrEg
(Youtuber、「すしらーめん《りく》」氏の実験)

写真にうつっているガスボンベは以下のものでまちがいない。
https://ec.coleman.co.jp/category/349/5103A450T.html
容量は「LPガス燃料 スーパー 470g」と書いてある。470 [g]すべてを液体イソブタンと仮定する。

https://www.j-lpgas.gr.jp/intr/seishitsu.html
液体イソブタンの密度は、557.2 [kg/m^3](298 [K])=557.2 [g/l]
470 [g]÷557.2 [g/l]=0.843 [l]
たしかに、映像のガスボンベと手の大きさをみると、市販の1 [l]ペットボトルより少し小さい容量だと推測される。

液体が気体になるとき、何倍の容積になるか計算する式がある。
https://tma.main.jp/science/liquid2gas.php
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%96%E3%82%BF%E3%83%B3#:~:text=%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%96%E3%82%BF%E3%83%B3%EF%BC%88%E8%8B%B1%3A%20isobutane%EF%BC%89%E3%81%AF,%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AB%E7%94%A8%E3%81%84%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82
分子量 58.12 [g/mol]
密度 0.5572 [g/cm^3]
沸点 261 [K]
なので(以下の式では簡潔にするため単位省略)
22.4 × 1000 × 0.5572 / 58.12 ) × (261 / 273) =205.31

つまり、ガスボンベのイソブタンが気体になると、0.843 [l](液体)×205.31=173.08 [l](気体)
最後に、イソブタンの燃焼熱から計算する。
173.08 [l]÷22.4[l/mol]×2.87×10^6 [J/mol]=22.18×10^6 [J]
例1と同じく、燃え残りはないというのはかなりいい仮定だろうから、この爆発の時の燃焼エネルギーは
22.18×10^6 [J](ここの計算は単位を書くのをふくめて約15分、まえもってかかった時間。colemanというのを調べ直すのに約30分かかった。また、液体と期待の体積の関係の式に、確認ふくめ約35分ぐらい)
つまり、例1と例2の燃焼エネルギーはほぼ同じ、例2が約15パーセント大きいということになる。たしかに、例2の動画を見直すと、火の玉の大きさや、まわりにおかれたコンクリートブロックはふきとびはしたものの、割れたりはしていないこと、動画の最後あたりでの撮影用の特殊ガラスが割れていないことを見ると、この計算結果はそれほどはずれていなそうだろうなと言える。
(コンクリートブロックの名前が出ず、調べるのに約4ー5分かかった、これをふくめ、再度の比較に15分かかった)
(例1の修正による再度の比較でわかったこと。
例1 14.6×10^6 [J]
例2 22.18×10^6 [J]

例2は例1の1.5倍、動画をもう一度みくらべたが、正直に言って、一方の爆発の規模がもう一方の半分以下でないかぎり、ちがうと判別することはむずかしい。このことを確認した。
この部分を書くのに8分)




例3

イワタニの市販のガスボンベ(このガスボンベは一番売れているらしい)
https://www.youtube.com/watch?v=DA3gn5hlUJ0

・内容量(1本):250g
・商品サイズ(cm):直径約6.8×高さ約19.8
・パックサイズ(cm):幅約20.4×奥行約7×高さ約20
・使用ガス:LPG(液化ブタン)

イソブタンとブタンは分子量が同じ。
つまり、例2との比率がわかれば、爆発の時の熱量がわかる。
250÷460×22.18×10^6 [J]=12.05 [J](例2の約54%、約半分であることを確認することは一桁目を間違えないようにするために必要)
(計算に約8分かかった。例3は計算を簡単にした)

例4
発表情報と写真から推定される地下ピットの最小値にメタンガスの爆発下限界
100 [m^2]×0.3 [m]×0.05×0.3=0.45 [m^3]=450 [l]
この量のメタンガスの燃焼熱は、
450 [l]÷22.4 [l]×890.36×10^3 [J/mol]=17.886×10^6 [J]
つまり、地下ピット最小値の仮定に対応する燃焼熱は17.886×10^6 [J]、例1と例2の爆発より15%小さい、ということになる。しかし、これでコンクリート床にひびがはいったりこわれたりするだろうか? 
念のために、もう一つだけ仮定をふまえたをしてみる。
事故があった建設中のトイレの延べ床面積は発表によると500[m^2]、地下ピットの広さも同じだとすると、この仮定の場合、結局のところ燃焼熱は最初の計算の5倍、89.43×10^6 [J]ということになる。正直に言って、地下ピットというのは延べ床面積に近いと推測されるので、こちらの値のほうが今回の爆発正確だと思う。

追加
大阪府夢洲の80カ所で合計2000kgのメタンガスが発生しているという報道(かつ協会側の報告)があった。
これがどの程度の発生量なのか想像するための計算をする。
1カ所あたりかつ1日当たり
2000÷80=25 [kg]=25000 [g]
つまり、1時間当たり
25000÷24≒1000 [g/h]
不純物はないものと仮定して
1000 [g/h] ÷16 [g/mol]×890.36×10^3 [J/mol]
=62.5 [mol/h]×890.36×10^3 [J/mol]
=55.65×10^6 [J/h]
また、62.5 [mol/h]×22.4 [l/mol]=1400 [L](例1の気球にかなりの分量はいってしまう) 
つまり、1カ所平均で一時間あたりにたまるメタンガス全部の熱量は例2の2.5倍ということになる。

メタンガスは空気より軽いから空気中に放出するだけでいい。対策はしやすい。しかし、これだけの危険物が1カ所からだけでも発生していて、それが「まっとうに対策されているかどうか広報、報道されていない」ということにはきわめて危険だと肌で感じる。(この部分、約20分、計算しなおしふくめて。)


感想、それにしても、気球いっぱいのメタンガスの燃焼熱あるいはそれに類似した計算がインターネット上で見つからなかったのは意外、というより情けないな、と思った。
インターネット文化の「挑戦精神」は現状維持に異様に傾きやすいというか、妥協しやすいというか、足腰が弱いと前々から思っていたことをまた経験的に裏づけてしまった。
感想2、これはまだうまくせつめいができないのだが、土地の調査が徹底されているのか不明(そうであるならば協会は調査結果を示したうえで広報するはず)、本格工事が約1年前からで、その1年間の間にメタンガス関連の事故が1回、ということから、開会までにあと1回以上、3回以下のメタンガス関連の事故がおきる、という予想が一番ありうる。
感想3 メタンガスの問題に約6から10時間かけた。この結果、わたしとしては、夢洲の土地自体の問題にももっと注意したほうがいいと判断した。地盤が弱いところで建物を建ててはいけない、という当たり前のこと。
感想4 例2の動画、木の棒(1メートル弱の角材)が2メートル以上上側に吹き飛んでいる。鉄の塊も吹き飛ぶだろうと推測される。


計算の正確さは約60%から70%、合格点はなんとかとれているといったところか。

画像を6枚ぐらいはりつけたほうがいい。