『梶村秀樹著作集』完全復刊をめざす会・第6支部[ハンバンパク!!!]

名は体をあらわす。伝説の歴史家・梶村秀樹先生(1935年~1989年)の著作集の完全復刊をめざす会です。ほかにも臨時でいろいろ。

わたしの、本気の反万博論 その13(作業中)

歩きながらよく見て考える。
1970年大阪万博の各ポイントがどう語られ相手にどうイメージされたいかをしっかり見ていく。
まずは大阪府議会。
2025年に近づくほど1970年大阪万博がどんなものかみえなくなってしまうという奇怪な現状。
招致決定(2018年、平成30年)前のほうが1970年万博についてどんなものかわかる。
2022年度だと、「月の石」と「太陽の塔」だけあって、あとはぜんぶでかいカンバン、というようなイメージをもってもおかしくない。そんなものさ、といってはいけない。この点はきわめて重要かもしれない。

大阪府議会 会議録検索システム



月の石、アメリカ館、大屋根、太陽の塔、(飛行機)、せんい館、三菱、映像、


仮説
現代日本の支配層はあきらかに、1970年大阪万博の遺産を(ほとんど)政治利用できていない。これは危機であり、また危機をはらんだチャンスである。
危機に手をつっこまないといけない。

万博との別居方式は、結局失敗の原因だった。
まさにドラえもん(1970年―1974年―1996年―)から『万博とサブカルチャー(主流)の別居方式』がはじまる。これは長期的には歴史のリアリティに対する理解を失わせることになった


アメリカ館30分、海外サイトふくめて、部分画像のみ、図面なし
せんい館、20分、外観だけしかわからない。記録映画、2時間14分ごろ。



全角空白を消す作業、1分から2分

アメリカ館」検索結果1件

大阪府 平成26年  9月 定例会本会議(1) 09月30日-02号

○議長(岡沢健二君) 知事松井一郎君。
◎知事(松井一郎君) 二〇二〇年の東京オリンピックパラリンピックに続いて、二〇二五年に大阪で国際万国博覧会を開催することは、誘致の段階から、東西二極の一極として、大阪のみならず、日本の魅力を世界へ発信し、国内外から新たな観光客やビジネスマンを呼び込み、日本の成長に資すると認識をいたしております。
 しかし、国際博覧会は、政府主催の一大国家プロジェクトであり、その開催に当たっては、多額の予算のほか、全国的な支援の広がりが必要であるために、誘致に向けて国や地元が一丸となって取り組んでいかなければなりません。このため、現在、国際博覧会を所管している経済産業省と協議を行うとともに、二〇二五年に大阪で開催をする意義、経済効果、課題などについて、地元の経済界や関係者とともに検討を進めているところであります。
 開催場所については、万博公園のように既存インフラを活用するということも考えられますし、重要だと思います。しかし、会場規模や交通アクセス等も踏まえなければなりません。そのような理由から、府域全体で可能性のある場所というのを検討していきたいと思っています。
○議長(岡沢健二君) 置田浩之君。
◆(置田浩之君) まず、画面をごらんください。
 一九七〇年、人類の進歩と調和をテーマに大阪で開催された日本万国博覧会、いわゆる大阪万博は、アジアで初めて開催された万国博であり、七十七カ国を超える国々が参加いたしました。
 次のパネルです。
 テーマ館である太陽の塔やアポロ十二号が持ち帰った月の石を展示したアメリカ館には、行列が延々と続き--次のパネルをお願いします--日系アメリカ人彫刻家イサム・ノグチのデザインした噴水も話題となりました。来場者数は、当初予想を大きく上回る六千四百二十二万人にも上り、二〇一〇年に上海万博が開催されるまで万博史上最多を記録するなど、大成功をおさめました。
 以上は、一九七〇年、大阪が日本のまさに東西二極の一極を担っていた時代、大阪が最も光り輝いていた時代の映像です。あれから四十年以上が過ぎました。知事は、ここ大阪で二度目の万博を開催したいとの意向を表明されました。
 そこで、改めて知事にお尋ねいたします。
 二〇二五年、大阪での国際万博誘致にかける知事の思いを再度お聞かせください。
○議長(岡沢健二君) 知事松井一郎君。
◎知事(松井一郎君) 一九七〇年の大阪万博、置田議員は、多分ライブでは見られてないと思います、生まれてない。僕は、当時は小学校一年生でした。おやじに二度か三度連れていってもらって、本当に世界を感じました、そのとき月の石とか、ああいうのも見まして。だから、まさにそれを知らない人たちにぜひ万博を見ていただきたいし、そのことで、その当時の世界状況と今の状況は大きく変わってきております。人類の進歩と調和パートツーをぜひやりたいと、こう思っているところです。この万博をやることによりまして、東京オリンピック、そして大阪の二回目万博ということで、日本、大阪の成長の起爆剤となるということを信じています。
○議長(岡沢健二君) 置田浩之君。
◆(置田浩之君) 次に、大阪城東部エリアのまちづくりについてお尋ねいたします。
 大阪においては、梅田、心斎橋、なんば、天王寺などの南北軸に都心が構成され、大阪の成長を支えてきましたが、港区、此花区城東区、東成区などの東西軸については、にぎわいの広がりが限定的であると思われます。なんばパークスグランフロント大阪あべのハルカスなど、南北軸の大規模再開発が一段落する中、このにぎわいを東西軸にまで広げていくことが、大阪の活性化、成長につながるものと考えます。
 大阪城の東側エリア、具体的には中央大通りを挟んで成人病センター跡地を含む大阪城東南地区の北側に位置する大阪城東部地区は、大阪市内東部に位置する森ノ宮駅から大阪城公園駅にわたる約四十ヘクタールの広大な敷地に大阪市の清掃工場、市営地下鉄検車場、JR森ノ宮電車区、UR森之宮団地などが立地しており、大阪城に隣接するアクセスにもすぐれた都心の一等地でありながら、有効活用されてきたとは言いがたい状況にあると思われます。
 昨年十一月に大阪府大阪市JR西日本、UR都市機構との検討会を設置されたとのことであります。ベイエリアに誘致を目指すIRを都心西部のにぎわい拠点、この大阪城東部エリアを都心東部のにぎわい拠点として、にぎわいの東西軸をつくることを府の成長戦略に重点目標として位置づけ、検討協議を一層加速させるべきであります。そのためには、まずは大阪城東部エリアが目指す資産価値を最大化できるような民間主導のまちづくりの方針、ビジョンを早期に示す必要があると考えますが、住宅まちづくり部長にお伺いいたします。


「月の石」検索結果15件

大阪府 令和 4年  9月 定例会本会議(1) 10月11日-07号

◆(奴井和幸議員) 令和六年度から国税として徴収が始まる森林環境税は、荒廃した森林の整備や木材の有効活用をしっかりと行っていくため、使途が定められた税金ですが、部長の答弁にもありましたとおり、市町村の執行率は依然として六割にとどまる見込みとのことであります。
 先ほど述べました自民党プロジェクトチームの提言を受け、六月には林野庁総務省より、森林環境譲与税を活用して実施可能な市町村の取組の例についてが発出され、より具体的な取組内容が示されたところであります。
 税金を徴収される府民、国民の理解を得るため、これらの情報を市町村へ周知することはもとより、全国の取組の中でも優良な事例の収集、情報提供など、市町村に対し、森林環境譲与税を活用した取組が推進されるよう、今まで以上にきめ細かな助言、支援を行っていただきますことを要望をいたします。
 以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○議長(森和臣) 次に、坂上敏也議員を指名いたします。坂上敏也議員。
◆(坂上敏也議員) 大阪維新の会大阪府議団の坂上敏也です。通告に従い順次質問させていただきます。
 まず初めに、二〇二五年大阪・関西万博と大阪経済についてお伺いいたします。
 二〇二五年大阪・関西万博の開催まで、あと二年半となりました。新型コロナウイルスの感染拡大により大きなダメージを受けた大阪経済を再生、成長させるためには、万博をその起爆剤とすることが何よりも重要ではないかと思っております。
 一九七〇年の大阪万博では、月の石や人間洗濯機など心躍らされる展示があり、計画目標を上回る六千四百万人以上の人々が訪れるなど、大変高い評価を得るものでありました。
 しかしながら、一九七〇年頃をピークに、経済をはじめ大阪のポテンシャルは低下、万博の成功をその後の大阪の成長に結びつけることができたのか、甚だ疑問が残ります。
 そこで、過去の万博における反省も踏まえながら、二〇二五年の大阪・関西万博をどのように大阪の成長に結びつけていくのか、政策企画部長の所見をお伺いいたします。
○議長(森和臣) 川端政策企画部長。
◎政策企画部長(川端隆史) 一九七〇年の大阪万博は、会場建設や消費支出など三兆三千億円とも言われる経済効果のほか、交通網をはじめとするインフラ整備が進むなど、その開催効果は大変大きなものがあったと認識しております。
 しかしながら、オイルショックによる経済停滞など社会情勢の変化もあり、その後の大阪の成長にその成果を十分に結びつけることができなかったものと認識しております。
 このため、本年五月に策定した大阪版万博アクションプランでは、万博開催時の二〇二五年、さらには開催後の二〇三〇年の目指す姿を明らかにすることで、成長への工程を明らかにしたところでございます。
 今後、アクションプランのブラッシュアップも行いながら、全庁挙げて取組を加速させるとともに、国との協議や、企業や大学など様々なステークホルダーとの連携を図ることで、万博のインパクトを最大限に生かし、大阪の持続的な成長につなげてまいります。
○議長(森和臣) 坂上敏也議員。
◆(坂上敏也議員) 過去の反省を踏まえ、しっかり取り組んでいただくようお願いしておきます。
 次に、大阪パビリオンへの中小企業や市町村の参画についてお伺いいたします。
 大阪には、オンリーワンの高い技術力を有する中小企業が多数集積しており、万博はこうした大阪の中小企業にとって、技術力や魅力を世界に発信する絶好のチャンスとなります。
 そこで、地元館である大阪ヘルスケアパビリオンをはじめ、より多くの中小企業が参画できるよう、どのように取り組まれるのか。また、府内市町村も、万博で地元の特産品など地域の魅力を発信できれば、観光需要の喚起にもつながります。
 地元館である大阪ヘルスケアパビリオンでは、府内市町村の参画についてどのように取り組まれるのか、併せて万博推進局長にお伺いいたします。
○議長(森和臣) 彌園万博推進局長。
◎万博推進局長(彌園友則) まず、中小企業の参画につきましては、オール大阪で出展する大阪ヘルスケアパビリオンにおきまして、最先端の技術や独創的な製品を取り扱う中小企業、スタートアップ向けの展示・出展ゾーンを設けることといたしております。
 本年五月に、出展希望の中小企業を支援する金融機関等から、パビリオンのテーマであるREBORNをはじめ、ヘルスケアやSDGsなど、様々な分野に係る事業企画案を募集したところであり、今月中には審査結果を公表する予定でございます。
 今後、事業企画ごとに中小企業等の募集を行ってまいりますが、それに関連する情報を、商工労働部において準備を進めている万博関連事業受注者登録システムにも提供することとしております。より多くの中小企業に応募いただけるよう、様々な広報媒体を通じてしっかりと発信してまいります。
 また、府内市町村の参画につきましても、大阪ヘルスケアパビリオンにおきまして、市町村が有する観光資源や特産品等をPRするイベントの開催など、催事の設定やスペースの確保などに関する検討を進め、地域の振興や活性化に着実につなげてまいります。

大阪府 令和 4年  9月 定例会本会議(1) 10月03日-02号

○副議長(三宅史明) 吉村知事。
◎知事(吉村洋文) 産学、そして官民のオール大阪で出展する大阪ヘルスケアパビリオンについては、テーマであるREBORNに込められました、人は生まれ変わる、新たな一歩を踏み出すというコンセプトを来場者に一目で感じていただける建物にしたいと考えています。
 このため、未来の命を育む場である巣をモチーフにした特徴的な屋根をベースとするデザインを取り入れていますが、今後、仕様変更などにより、コストダウンを努めていく中でも、できる限り外観イメージと機能は残していくこととしています。
 引き続き、大阪の魅力や強みを広く世界にアピールするとともに、府民、市民をはじめ、世界各国からの来場者に、驚きと感動を体験いただけるパビリオンの出展を目指していきます。
○副議長(三宅史明) おきた浩之議員。
◆(おきた浩之議員) ぜひ、この万博の会場建設費等の議論については、引き続きさせていっていただきたいというふうに思っております。
 そして、万博のこの質問の最後に、私のほうから、大阪・関西万博に対する私の思いというものを少しお話しさせていただこうと思っております。ぜひ知事、ちょっとお聞きいただきたいと思います。
 今からちょうど八年前の平成二十六年九月定例会におきまして、私は、この我が会派を代表して、当時の松井知事に対する代表質問に臨みました。
 ちょうどその年の我が会派からの夏の知事要望の席上、知事から突如として、二〇二五年万博の大阪への誘致を目指すという表明があったと。
 これを受けまして、この議場におきまして、そこのモニターに太陽の塔や月の石といった七〇年大阪万博を彩った懐かしい写真をモニターに映しながら、私は万博誘致にかける知事の思いをお尋ねいたしました。松井知事からは、当時はまだテーマが決まっていませんでしたので、人類の進歩と調和パートツーをぜひやりたいと。万博開催により、東京オリンピック、そして大阪の二回目の万博ということで、日本、大阪の起爆剤となることを信じているとの答弁をいただきました。私は、あの瞬間から、そしてこの場所から、二〇二五年大阪・関西万博はスタートしたものだと受け止めております。
 あれから八年の年月がたちました。その後、皆さん御承知のとおり、当初は不可能とも言われていた万博の大阪への誘致が実現し、今、開催まで一千日を切りましたが、万博の一番の旗振り役であった当の御本人が、都構想での二度目の住民投票の結果を受けて、万博開催を見届けることなく政界を去るということとなりました。残された我々は、大阪都構想実現により夢見た、そして住民の皆さんにお示しした大阪の輝かしい未来像、今度は大阪万博を大成功させることにより実現していくと、これが我々に課された使命ではないかと考えております。
 先ほど、残された我々と言いましたけども、その中には我が会派所属の議員はもちろんですけども、これまで頑張ってこられた職員の皆さん、そして何よりも、もう一人の旗振り役である吉村知事の存在がなくてはならないものと考えております。
 二〇二五年大阪・関西万博、ぜひ吉村知事の下で開催をしていただき、大成功させる。ぜひこの場で、私ちょっと事前に何も言ってないんですけども、その二〇二五年万博開催に向けた知事の思い、決意をお聞かせいただけないでしょうか。
○副議長(三宅史明) 吉村知事。
◎知事(吉村洋文) 二〇二五年大阪・関西万博については、これは私も大阪市長時代から手がけてきたものであります。
 バブル崩壊後、どうも日本の経済全体、政治、行政も含めて下を向くことが多い中で、やはりこの大阪の未来、そして日本の未来を、上を向いて進んでいこうじゃないかと思ってもらえるような、そんな万博をぜひ大阪・関西万博で実現をしたいと思っています。
 今の時代を担う若い世代を含めて、その万博に来て、また上を向いていこうじゃないかと思ってもらえるような万博をぜひ実現をしていきたいと、そういうふうに思っています。
○副議長(三宅史明) おきた浩之議員。
◆(おきた浩之議員) 知事、御答弁ありがとうございます。
 二〇二五年万博、ぜひ吉村知事の下で、我々も全力となって大成功に向けて頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 続いて、先端技術を活用したスマートシティーの推進についてお尋ねをいたします。
 スマートシティーの推進には、民間企業の持つ先端技術の積極的な活用が重要です。例えばドローンは、災害時の被害の把握や広大な農地での農薬散布、土木、建設現場の測量等に非常に効果的であり、府庁内の各部局においても活用が進んでおります。
 また、兵庫県では、全国の自治体が集まり、意見を交わすドローンサミットが開催されるなど、ドローン活用に力を入れている自治体も多いことから、府内の市町村においても積極的に活用してもらいたいと考えております。
 しかし、こうした先端技術の活用に当たって、市町村の中には、その性能や効果のイメージができない、こういった技術を持った企業を知らないなどの理由から、導入に至っていないことが考えられるのではないでしょうか。
 ドローンなどの先端技術の導入が市町村において進むよう、大阪のスマートシティーを推進する部としてどのように取り組んでいくのか、スマートシティ戦略部長にお伺いをいたします。
○副議長(三宅史明) 坪田スマートシティ戦略部長。
◎スマートシティ戦略部長(坪田知巳) デジタル技術の活用により、府内市町村が抱える地域、社会課題を公民共同で解決することを目指し、一昨年の八月に大阪スマートシティパートナーズフォーラムを設立いたしました。以来、会員数は増加の一途をたどり、現在、約四百五十の企業、団体にまで達しております。このフォーラムの目標の一つは、国のデジタル田園都市国家構想と同様に、デジタル技術の力で地域間格差縮小を目指すことであります。
 市町村が抱える課題を見える化し、先端技術を有する企業が規模の大きな自治体だけに集中せず、小さな自治体においてもビジネスマーケットが成り立つ仕組みの構築に取り組んでおります。その結果、府域全体において、多くのプロジェクトが立ち上がってきております。
 また、府の財政支援とは別に、大阪スマートシティパートナーズフォーラムの独自収入を財源とした補助金を設け、こうした取組を後押ししております。さらに、ドローンの活用や自動運転モビリティーなど、先端技術を導入する市町村に対しましては、大阪府スマートシティ戦略推進補助金による支援も行っております。
 今後とも、大阪のスマートシティーの実現に向けまして、市町村において先端技術の活用が進みますよう、大阪スマートシティパートナーズフォーラム等の取組を通じて、積極的に働きかけてまいります。

大阪府 令和 4年  5月 定例会本会議 06月02日-06号

○副議長(三宅史明君) 大橋一功君。
◆(大橋一功君) かつて、平成の大合併と言われまして、国主導で大号令をかけ、合併特例債インセンティブが講じられましたが、特例債の期限においても大阪府では、結局、堺市美原町の合併の一件だけにとどまってございます。
 この件につきましては、昨年九月後半議会での我が会派の同趣旨の質問に対する総務部長答弁で、当時は人口減少期ではなかったこと、自治体の財政基盤が安定していたため、合併の必要性やメリットが住民に浸透しなかったこと、まず自治体が行政改革を行うべきという住民意思があったこと、また公共施設の整備が進んでいたため、合併特例債インセンティブにならなかったことと分析されています。
 その後、二〇〇九年から大阪府では、大阪版地方分権改革ビジョンが打ち出され、都市の人口三十万人程度の適正規模で、当面は広域連携を推進しながら、自主的な合併により府域を中核市並みの基礎自治体に再編するため、大阪府の事務を積極的に市町村へ権限移譲をしてまいりました。
 また、ビジョンのもう一つであります新しい大都市制度においては、住民投票の結果、大阪府市の制度上の枠組みは残したまま、府市での二重行政の解消等、大阪府市一体条例を施行し、成長戦略や、知事、市長によるさらなる改革に一体的に取り組んでいただいております。
 また、いま一つ、東京一極集中を是正し、関西から地方分権改革をという旗印を掲げ、鳴り物入りで設置されました特別地方公共団体であります関西広域連合は、設立十周年を迎え、当初は国出先機関の丸ごと移管を掲げ、当時の民主党政権下で、法案も閣議決定までされましたが、その後の政権交代で頓挫いたしました。
 現在では、ようやく文化庁が、京都府へ全面移転されたものの、和歌山県への統計局や、徳島県消費者庁についても、一部の機能のみの移転にとどまっています。
 本来、国は国家の存亡に関わる外交、防衛、通貨や金融政策に特化し、住民自治に係る行政サービスの提供者は、住民から一番近い地方自治体に任せるべきであると考えております。全ての権限、財源を霞が関に囲い込み、行政サービスの細部にまで政府が関与することは全くナンセンスとしか言いようがありません。今回のロシアのウクライナ侵略報道を見るにつけ、国家の存在がいかようなものか、改めて考えさせられています。
 議論を戻します。府内市町村においては、大阪版分権改革ビジョンにおきまして、それぞれのフェーズや政治状況により、時点修正や改訂が必要となってくると考えられます。
 市町村合併が、究極の自治体改革であると理解した上で、府内自治体においては、既に行政サービスの広域連携が広がり、一定充足され、次のフェーズに移行すべき段階に来ている地域がある一方で、これから施設や制度の共同利用や、事務委託等の手法を活用し、持続可能な自治体経営を目指す必要のある地域もあります。府内においては、地域の実情に応じためり張りのある支援をお願いいたしたいと思います。
 次に、二〇二五年大阪・関西万博に関してお聞きいたします。
 昨年の東京オリンピックと並ぶ国際イベントでありますが、オリンピックが都市開催に対し、万博は開催地が大阪であっても、開催は日本国政府であり、運営は日本博覧会協会であります。府議会において、ピンポイントの質疑には、現時点では限界がありますことから、可能な範囲でお聞きしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず、万博への府内市町村への参加についてであります。一九七〇年に開催された大阪万博では、北大阪急行の建設や、大阪中央環状線新御堂筋の整備など、大規模なインフラの整備は万博関連事業として進みました。これに伴い、沿線ではまちづくりが進められるなど、万博会場周辺にとどまらず、大阪府内の各地域にも大きな波及効果がありました。
 二〇二五年大阪・関西万博でも、インフラ整備計画がまとめられ、大阪メトロ中央線の延伸をはじめ、様々な基盤整備が、大阪・関西全体の至るところで進められており、前回の万博同様、多くの効果が期待されているところですが、今回の万博は、コロナ禍により、打撃を受けた地域経済を回復させる切り札になり得るものであり、とりわけ府内の市町村の期待は大変大きく、万博に参加することで、そのプラスの影響を各地域に取り込みたいと多くの市町村が考えております。
 そこで、大阪・関西万博に市町村が参加することでどのような影響をもたらすのか、そして全ての府内市町村が積極的に万博に参加するため、府としてどのように市町村を支援していくのか、万博推進局長の所見をお伺いいたします。
○副議長(三宅史明君) 万博推進局長彌園友則君。
◎万博推進局長(彌園友則君) 大阪・関西万博は、いのち輝く未来社会の具現化に向け、多様な主体で共創する参加型の万博を目指しております。
 より多くの市町村が、様々な形で万博に参加することは、その方向性に合致するだけではなく、地域振興や地元産業の活性化も期待され、大いに有益であると考えております。
 こうしたことから、先月、市長会及び町村長会におきまして、博覧会協会と共に、万博来場者をターゲットにした魅力的な地域資源の活用による観光ツアーにおける誘客、あるいは万博会場内における地域の産品や、文化芸能等をPRする催事や、府とタイアップした地域における関連イベントの開催など、万博に向けた取組を呼びかけたところでございます。
 今後とも、府内市町村が積極的に万博に参加していただけるよう、適時適切な情報提供や博覧会協会への働きかけ、各種相談への対応など、協会の協力も得ながら、市町村の取組をしっかりとサポートしてまいります。
○副議長(三宅史明君) 大橋一功君。
◆(大橋一功君) ありがとうございます。
 昨日も東京で、首長連合の会合があったというふうな報道もあります。
 それでは、スライドを御覧ください。
 一九六九年、アポロ十一号の帰還時の海水に着水した着陸船です。
 次、お願いします。
 そのとき持ち帰られた月の石、上のほうでちらっと見えてますが、この距離感でしか見れませんでした。撮影は、十歳の私です。
 その次、お願いします。
 これは、私の卒業アルバムの一部です。年代を感じると思います。白黒です。
 その次、お願いします。
 ズームをいたしました。万国博見学日記と書かれております。四月二十四日の日付になってございます。開催は三月でしたから、恐らく早い時期に行ったんだと思います。恐らく朝一番で行ったような記憶が残ってございます。
 何を申し上げたいか。二〇二五年万国博覧会、迎えます。ぜひ、教育長、府内の小学生、参加できるような機会を設けていただきたい。ぜひお願いします。五十二年たった私が申し上げておるんです。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 それでは、次にまいります。府庁のIT化でございます。
 去る四月五日の大阪府スマートシティ推進本部会議において、大阪DXイニシアティブが立ち上がり、府庁のデジタル改革が本格的に進められようとしています。私は、この件について非常に危機感を持っており、ぜひ取組を加速してほしいと考えております。デジタル化において、日本は世界の中で後れを取っており、その日本の中でも、大阪府の取組は遅れていると指摘されております。
 大阪DXイニシアティブにおいては、職員一人一人の意識を変え、府庁一丸となって取組を進めるべきと考えます。本年三月策定の大阪府のデジタル改革の実現に向けた中期計画では、デジタル人材の不足をはじめ、府が現在抱えている様々な課題が抽出されております。中でも、デジタル化を進める基盤となる情報システムの適正化が重要と考えています。
 同計画では、府庁において、二百四十もの情報システムがあると報告されておりますが、これまでに効率的な行政運営の観点から、可能な限り効率化を図るべく取り組んでこられたとは思いますが、この府庁DXにおいて、改めて情報システムの適正化が必要とうたっておられます。
 これまでのレベルとは、次元の異なる適正化を目指そうというようなものだというふうに捉まえておりますが、そこで府庁DXにおいて、取り組もうとされております情報システムの適正化は、どういう観点で進められるものなのでしょうか。スマートシティ戦略部長にお伺いいたします。
○副議長(三宅史明君) スマートシティ戦略部長坪田知巳君。
◎スマートシティ戦略部長(坪田知巳君) 府の情報システムの現状は、御指摘のとおり二百四十ものシステムが乱立し、そのうちスマートシティ戦略部が関与しているのは全体の約八分の一であり、ほとんどが各部局において個別に導入と運用を行っており、府庁システム全体を統括管理する組織と権限が不在であるというのが実態でございます。
 例えば、サーバーの使用率がおおむね一〇%程度のシステムも多く、府庁全体で見ると、システムのほとんどがスリープ状態であるにもかかわらず、使用料金が支払われ続けていると、こういったことは民間ではまず考えられないことでございますが、こういった無駄が生じているところでございます。そして、いわゆるベンダーロックイン、ブラックボックス化による長期にわたるコストの高止まりも発生しております。
 これらの無駄をなくすためには、部局ごとの個別の調達をやめ、府庁全体でシステム資源の全体最適を図っていかなければなりません。これまで以上の効率化やコスト削減を実現し、住民サービスへの投資につなげていく観点から、全庁一丸となった取組を進めていく必要があると考えます。
 DXの方向としましては、大きく二つございます。
 一つは一元化の推進でございます。
 今後、サーバーなどシステム資源は、一元的に調達し、一括管理すること、あるいはクラウドサービスなどへの集約など、システム資源を有効活用し、無駄な投資を排除していく仕組みづくりを進めてまいります。
 また、もう一つは、標準化と共通化の推進でございます。
 ブラックボックス化や、ベンダーロックインに陥ることを防ぐため、例えば標準的なパッケージや外部サービスの利用などを進めてまいります。あわせて、こうした課題の根源的かつ深刻な原因とも言えます、デジタル人材の確保と育成は、焦眉の急と考えております。
 こういった府庁のデジタル改革を進めるに当たり、各部局の業務において見直しが必要となる場合も考えられますが、大阪DXイニシアティブにおいて、部局の意見を丁寧にお聞きしながら、無駄の削減と効率化追求に関する数値的試算も行い、必要な推進体制も含め、府庁全体の最適化に向けた方向性を示してまいります。
○副議長(三宅史明君) 大橋一功君。
◆(大橋一功君) ありがとうございました。
 府庁IT化によります課題の抽出はもう既に行われてるということで、ぜひお願いしたいというふうに思います。
 今後、スマートシティ構想がいよいよ具体化し、都市OS戦略が求められるということになると思うんです。集約されるビッグデータをいかに効率的、効果的に利活用し、オープンデータとして住民に必要な社会課題の迅速な解決に活用するため、スマートシティ部が先導役として強力に推進し、そして府内自治体にもその効果を拡大していっていただきたいというふうに思いますので、大きなエールをもってお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 次に、万博を契機とした、先ほども議論ありましたが、文化芸術の振興についてお聞かせいただきます。
 大阪・関西万博は、大阪の持つ様々な魅力を世界に発信する絶好の機会であり、訪れる多くの人々に府内各地を周遊いただくことはもちろん、大阪の文化芸術に触れていただくことも重要と考えております。
 一方で、大阪・関西には、若いアーティストの発表の場が少ないといった声も聞いています。このようなアーティストに発表の機会を創出することで、人材の定着も図られ、大阪がより魅力ある都市に発展していくものと考えます。
 さきの東京オリンピックパラリンピックでは、その機運醸成なども見据え、文化庁において様々な文化芸術の魅力を発信する日本博の取組が行われてきたということでございます。
 そして、先日開催された日本博総合推進会議では、大阪・関西万博の開催に向け、この日本博の取組を継続し、全国で展開していくことが決定をしたそうであります。
 大阪・関西万博に向け、日本各地の文化芸術を日本の美と心をテーマに、国内外に発信し、万博への機運醸成やインバウンドの需要回復、国内観光需要の一層の喚起を目指すとされています。
 そこで、府としても、こうした国の日本博も活用しながら、大阪・関西万博を契機として、さらに大阪の文化芸術の魅力発信に力を入れていただきたいと考えておりますが、府民文化部長の御所見をお伺いいたします。
○副議長(三宅史明君) 府民文化部長江島芳孝君。
府民文化部長(江島芳孝君) 世界中の方々に大阪の多彩で豊かな文化芸術の魅力に触れ、知っていただくため、大阪・関西万博を好機と捉え、その魅力発信に一層取り組んでいく必要があると認識しております。
 このような認識の下、府としても全国で展開される日本博を積極的に活用しながら、大阪が誇る文化芸術による様々なプログラムを実施し、国内外の芸術家等の交流や、新たな創造を促進するなど、府内の文化芸術活動の活性化につなげていきたいと考えております。
 今後、こうした日本博をはじめ、国とも連携を図りながら大阪・関西万博を見据え、さらなる大阪の文化芸術の魅力発信にしっかりと取り組んでまいります。
○副議長(三宅史明君) 大橋一功君。
◆(大橋一功君) ありがとうございます。
 国がそういうふうに規定をしていただいているということでございますんで、ぜひお願いをいたしたいと思います。
 大阪では、人口当たりの美術館数が少ないというようなデータもあるそうでありまして、文化芸術の発信力としては、まだまだ物足りないと思います。
 大阪・関西万博に向け、国の予算も獲得し、大阪市をはじめ府内の市町村とも連携を図りながら、文化芸術の振興、発信に一層取り組んでいただきたい、かように思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、夢洲泉州地域の市町村をつなぐ海上交通について、お聞かせをいただきたいと思います。
 私の地元、選挙区であります高石市泉大津市忠岡町は、山間部のない臨海地域でありまして、それぞれ地域の魅力づくりのために取り組んでいます。
 堺泉北港内の高石市では、現在はコロナ禍で中止となっておりますが、普通でしたら、六月に恒例の高石シーサイドフェスティバルが開催され、府立漕艇センターでは--パネルを御覧ください--ドラゴンボート大会が開催され、対岸の浜寺公園では、花火大会やフェスティバルイベントの開催が行われております。
 そして、今や大人気となっておりますのが、臨海コンビナートの工場夜景でありまして、絶景の撮影ポイントとなっており、地元商工会議所が企画いたしました、工場夜景を巡る婚活ツアーは、テレビ取材もあり、好評を博しておりました。また、泉大津市では、港湾緑地の一部エリアを有料バーベキュー施設として民間が整備し、公営管理を兼ねた社会実験を行っており、大変にぎわっております。
 また、先月には、泉大津フェニックスにおいて、夏にやっておりましたコンサートを五月に前倒して、二万人規模の野外コンサートが開催され、大いに盛り上がっております。右下の泉大津フェニックスの多目的緑地というところで開催をされております。夏にも二日間、二回のファン待望の大規模コンサートが予定されており、前売り券等の発売もされ、大変好評を博しているというふうにお伺いをいたしております。入場制限も緩和され、ようやく社会も回ってきているのかなというふうな感じを受けております。
 お隣の忠岡漁港では、第五日曜日には港マーケットが開催され、取れたての生イカナゴの直売や、くぎ煮が販売され、フリーマーケット等イベントの開催で近隣からの家族連れでにぎわいを生み出しております。
 これは、ホームページです。
 このように泉州地域の各市町では、臨海部の魅力向上に向け、地域資源やストックを活用した様々な取組を進めているところであり、大阪・関西万博、IRのインパクトも活用し、ベイエリアのさらなる活性化を図るため、海上交通を充実させていくことが必要であると考えております。
 大阪港湾局では、昨年度に引き続き、今年度も海上交通の社会実験を実施すると聞いておりますが、海上交通の実現とベイエリアのにぎわいづくりに向け、どのような社会実験を実施するのでしょうか。大阪港湾局長にお伺いをいたします。

令和 4年2月定例会府民文化常任委員会 03月15日-02号 (ヒット数:1)

◆(大橋章夫君) ありがとうございました。性の多様性について多くの方に知ってもらい、理解してもらい、当事者の皆さんが生きづらさを感じることのない社会の実現に向けて力を合わせていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 ただいま御答弁いただきました大宅人権企画課長におかれましては、今年度で勇退されると伺いました。三十七年もの長い間、府政の様々な分野で頑張ってきていただいたことに心より感謝を申し上げたいと思います。本当にお疲れさまでした。これまで培ってこられた経験を新しい舞台で遺憾なく発揮されるとともに、大阪府に対しても温かい応援をよろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わります。
 知事質問はございません。
○委員長(永井公大君) それでは、知事質問の通告はなしといたします。
 次に、広野瑞穂委員を指名いたします。広野委員。
◆(広野瑞穂君) 皆さん、お疲れさまでございます。まだお昼まで一時間ほどありますので、時間を目いっぱいいただきまして、ちょっと質問させていただきたいなと思います。
 まず最初に、皆さん、今日は何の日かということを御存じでしょうか。調べますと、いろいろあるんですけども、三月十五日は何か靴の記念日だったり、あとはオリーブの日で、昭和天皇が小豆島でオリーブの種をまいたということからオリーブの日だったりしますが、この府民文化に一番関連する大きな事案でいきますと、実は本日が万国博デーということで、昭和四十五年なんで、今から五十二年前ですかね。五十二年前の三月十五日が開幕式の日だそうです。あれからそれだけ時間がたったんだなということを改めて感じるわけですが、まず最初に、万博記念公園関連の中で、EXPO,70のパビリオン別館について質問させていただきたいと思います。
 今お話ありましたように、これは昭和四十五年の話ですので、ちょうど僕が父親の仕事の関係で大阪に引っ越してきた年でございます。大阪に引っ越してきたということもありまして、うちの全国の親戚が入れ替わり立ち替わり泊まりに来まして、僕は当時豊中だったもんですから、万博会場に意外と近かったというのもありまして、毎月のように誰かが泊まりに来ては万博に行っていたというのが、そういった記憶だけが残っています。
 ただ、その中で、何度も万博に行ったんですけど、じゃあ万博で何を覚えているかというと、意外と記憶が残っておりませんで、明確に残っているのは、やっぱりアポロ十三号が持ち帰ってきたという、あの月の石ですよね。ただ、月の石自体がどういうものだったかというのはほとんど覚えておりません。たしか数時間、かなりの長時間並んで入ったものの、目の前で立ち止まらしてもらうことなく、早く行ってください、早く行ってくださいで通過するだけで、恐らくまだ五歳ぐらいなんで、ちっちゃい中で、向こうのほうにちっちゃい石がちょろっと見えたぐらいのものですよね。だから、何か感動というよりも並び疲れたという記憶しかないのが正直なとこです。
 万博の中で、ほかのパビリオンとかもいろいろ覚えてはおるんですけども、やっぱり一番記憶があるというか、相対的に覚えてるのは、これからの将来ってこんなものが使われていくのかなというものが何か結構展示されてたなという記憶があります。
 一つは、これは写真見て改めて思い出したんですけど、何か揺り籠みたいな中にみんな座ってかけてた電話ですよね。よくよく考えたら、あれは今の携帯のはしりで、ワイヤレスでみんなかけてたと。あれで多分何か遠くの親戚とかにもかけてたんじゃないかなと思うんですけど、どこにかけてたか分からないんですが、何かそんなものがあったり、あとは、ちょっとパネル、映るかな。これ、皆さん、覚えてますかね。人間洗濯機です。当時、サンヨー、今はもうサンヨーという会社はなくなってしまいましたけど、サンヨー館の中に人間洗濯機って、本当はもうちょっとちゃんとした写真があったんですけど、ちょっとどうかなというのもあってやめたんですが、このガラスのカプセルみたいな中に女性のコンパニオンが入ってまして、今で言うジェットバスだと思うんですけど、ばあっとお風呂のお湯が出て、気流が出て、洗われてるというとこから多分人間洗濯機という名前をつけてたんだと思うんですけども。これ、僕、子どもながらに見ても、何ちゅうもんやと思って見てましたし、ここは何かすごい人だかりがあったのを今でも覚えております。
 こういった本当に斬新なものが展示されてたのが大阪万博でして、この万博を見て、将来の僕たちの生活ってこういうふうになっていくのかなとかいうことをずっと感じておりました。
 あとは、もう一つ、お祭り広場で常にいろんな各国の方が歌ったり踊ったりしてるという、正直言って、あの時代は海外のことというのは僕らはほとんどまだ情報もない時間ですから、あそこでいろんな国の人たちの衣装とか言葉とか初めて聞いたというのをすごく覚えております。
 プラス、太陽の塔の目玉のとこに当時はいろんな方が座っておられた記憶もありまして、その日に行ってたというのもちょっと思い出しておりました。
 今回本会議で、EXPO,70パビリオン別館の建設に係る予算案が上程されております。太陽の塔の初代黄金の顔を中心に、七〇年大阪万博のレガシーを展示する施設が整備される計画となっておりますが、この黄金の顔は直径が十・六メーターもあることから、これまではイベントなどで寝かせたまま展示するという状態でありました。今回初めて壁面に取り付け、立てて常時展示されると聞いております。その巨大さから、見る者に大きなインパクトを与えるんじゃないかなというふうに考えておりますけども、上にあったので下からしか眺めることができなかったあの太陽の塔の顔を目の前で見ていただいて、再び多くの人に感動を味わってもらえたらいいなというふうに思っております。
 大阪万博のレガシーを展示して、万博の魅力を改めてPRすることは、二〇二五大阪・関西万博の機運醸成にもつながるんじゃないかなというふうに考えてはおるんですが、EXPO,70パビリオン別館の展示内容としてどのようなものを考えておるのか、当時話題となった、先ほどの人間洗濯機とか、ああいったものを展示することができないかどうかを担当副理事にお伺いいたします。
府民文化部副理事(黒田一人君) お答えいたします。
 一九七〇年大阪万博の記念館であるEXPO,70パビリオンでは、一九七〇年大阪万博に関するレガシー約十九万点のうち三千点を常設展示しておりますが、太陽の塔初代黄金の顔をはじめ、多くのレガシーが保管されたまま展示できない状況にございます。
 このため、より多くのレガシーを常設展示するとともに、また屋内イベントも開催できるスペースと機能を備えましたEXPO,70パビリオン別館を整備いたしまして、令和五年度の開設を目指したいと考えております。
 当施設における展示物につきましては、大阪府が所有している太陽の塔初代黄金の顔や、太陽の塔内部に展示されていましたトラコドン、当時のパビリオンの模型などを予定しておりますが、来年度、展示設計、製作、設置業務を進める中で、万博公園運営審議会の御意見もお聞きしながら、さらに検討を深めていくこととしております。
 また、委員お示しの展示物については、大阪府の所有でないものもあるため、所有者との協議が必要になりますが、企画展やイベントなどでの展示も含め、検討していきたいと考えております。
 EXPO,70パビリオン別館が魅力的な施設となるよう整備を進め、二〇二五大阪・関西万博の機運醸成にもつながるよう、一九七〇年大阪万博及び万博公園の魅力を広く発信してまいります。
◆(広野瑞穂君) ありがとうございました。
 さっき写真でお示ししました人間洗濯機というのは、実は門真のパナソニックミュージアムに今でも何かあるみたいでして、これ、動くのかどうかはちょっとよく分かってないんですけども、こういったものが結構企業の、自分たちの企業館の中にまだ残ってるとも聞いています。
 パネルとか、こういうものが展示されてましたという固定されたものを展示するというのも一つの手法だとは思うんですが、やっぱり動きのあるものを展示するというのは大きな目玉にもなっていくと思いますし、五十年以上昔にこういうものが展示されてて、それが今に至ってるんだなということを、僕らの世代もそうですし、これからの子どもたちに見せることによって、今回の万博が果たしてこれから三十年後、五十年後にどういうことをイメージしてやられている万博かということも伝わるのかなというふうに思っています。そういう意味では、一つでも多くの企業に御協力いただけるようにお話ししていただけたらなと思っております。
 次に、この万博記念公園につきましては、万博公園駅前周辺活性化事業のお話も出ておりました。本事案に関しましては、奥谷議員や中村議員も質問されておりましたが、その答弁におきまして、本コンセプトをアジアを代表する次世代型の新たなスポーツ・文化の拠点づくりとしておりまして、アリーナ機能を核に、アリーナとともに相乗効果を発揮する、遊ぶ、働く、暮らす機能を複合的に導入することで、駅前周辺地区のさらなる魅力の増進と機能増進を図っていくこととしている、とありました。
 我が会派といたしましては、スマートシティーの推進はポストコロナの大阪の成長にとって最重要のテーマでありまして、ICTを活用し、府民のQOLを図ることが重要であると認識しております。先日の代表質問におきましても、大阪府の取組について質問を行ったところでもあります。
 そこで、この万博公園につきまして、来園者の満足度向上に向け、スマートシティーの推進に取り組むことが重要だと考えておりますが、現在事業者において検討されている取組の内容はどのようなものであるのか、担当副理事にお伺いいたします。
府民文化部副理事(黒田一人君) お答えいたします。
 事業予定者は、先ほど委員の御質問にもございましたが、本事業のコンセプトを、アジアを代表する次世代型の新たなスポーツ・文化の拠点づくりとしておりまして、その実現に向け、事業効果を高めていくために、事業予定者の知見、ノウハウを生かした最先端スマート技術の導入など、より多角的な魅力増進方策について検討しております。
 具体的には、世界最先端スマートアリーナ、これを核といたしまして、SNSの積極的な活用や、利用者サービスの向上を図るため、スマート技術を活用した、自然文化園など周辺施設と一体でのにぎわい形成などについても検討されているところでございます。
 また、大阪府といたしましても、今年度から日本万国博覧会記念公園の活性化に向けた新たな将来ビジョンの策定に着手したところでございますが、当該ビジョンの策定について諮問を行いました万博公園運営審議会におきましても、公園のポテンシャルを最大限発揮できるよう、DXの導入などが議論されているところでございます。
 引き続き、事業予定者など関係者と連携しながら、来園者の満足向上を図りつつ、万博公園地域全体のさらなる活性化を目指して取り組んでまいります。
◆(広野瑞穂君) ありがとうございます。
 エキスポシティには、日本最大と言われますeスポーツの体験施設、REDEE WORLDがありまして、駅前周辺地区に整備されるこのアリーナでは、これまで大阪、関西では見ることができなかった国際的なスポーツ大会が開催される予定となっております。この事業予定者には、ぜひeスポーツというものにもちょっと積極的に取り組んでいただければなというふうに大阪府として話をしていただければなと思います。これは先日うちの中川先生のほうからもそういう話があったんですけども。
 eスポーツ自体は、正直言いまして、これから文化形成されていくものでもありますし、そういった意味では全くの新規事案であるかなというふうに思っております。なので、府として、行政としてどういうふうに関わっていくのかなというのは、これから一つの議論の対象になっていくと思いますが、しかしながら世界的な流れを見ますと、eスポーツが発展していくことは間違いないと思いますし、これは大阪としてどこよりも早く上手に取り組むことができればいいなというふうに思っております。
 ちょっと個人的なことを言いますと、またこのアリーナも北摂ばっかりで非常に残念だなと。北摂はいろんな機能が充実して、さらなる住みやすい環境になるのかなというふうに思っておりますけども。万博記念公園の周遊道路というのは一方通行で、実は僕も子どもの頃からあそこを一周ランニングコースにしたりとかする方もいたりして、結構あそこは居心地のいい場所だったりもするんですよね。ただ、昨今、ららぽーとができたりとか、いろんなこともありまして、土日の渋滞の度合いというのもちょっと激しくなってきていることが多々見受けられます。僕は地元じゃないんですけども、そういった渋滞対策ということもしっかり考えた上で、この計画というのを検討を進めていただければなというふうに思っております。
 それでは、次の質問に移ります。
 次は、光の饗宴について質問させていただきたいなと思っております。
 大阪・光の饗宴は、コアプログラムであります御堂筋イルミネーションやOSAKA光のルネサンスに加えまして、大阪府内で地域活性化に取り組む団体などが実施するエリアプログラムが一体となって取り組まれております。今や大阪の冬の風物詩にも定着しつつありまして、中でも御堂筋のイルミネーションは、メディアに数多く取り上げられるなど、冬の大阪を盛り上げる一大イベントと言っても過言ではないかなというふうに感じております。
 そこで、まず御堂筋イルミネーションにつきまして、今年度の取組内容や開催実績につきまして、魅力づくり推進課長にお伺いいたします。

平成29年9月定例会商工労働常任委員会 11月01日-03号 (ヒット数:1)

○委員長(うるま譲司君) ただいまより商工労働常任委員会を再開し、質疑質問を続行いたします。
 通告により川岡栄一委員を指名いたします。川岡委員。
◆(川岡栄一君) 松井知事、本日はよろしくお願い申し上げます。
 まずは小規模事業経営支援事業費補助金についてお伺いをいたします。それに先立ちまして、私なりに今の経済状況をまず確認できればということで話を進めていきたいと思います。
 先月、きのうまでですけど、十月二十四日まで、日経平均株価は十六日連続で上昇をいたしました。これは、過去最長の記録となります。それまでは、調べましたら、昭和三十六年の一月十一日までの十四連騰が最長の記録になるそうでございます。これは一九六一年になります。
 当時、第二次池田勇人の内閣で、高度経済成長期、所得倍増計画。その三、四年後、私はまだ小さいころでしたけれども、よく私はうそを申しませんというふうな、当時、池田勇人総理大臣が使っていたフレーズを何か言っていたような記憶が確かにあります。
 私は、今の経済の状況は、構造改革も含め、いよいよ新しいステージに今から本格的に突入していく、そのような立ち位置にあると考えております。課題に対し挑戦していけば、大阪経済は当然のこととして、日本経済も新しいフロンティアで大きく飛躍できることは間違いないと確信しています。
 一九六〇年代、アメリカのケネディ大統領が用いたニューフロンティアの言葉の後にアポロ計画が実施され、そして八年後、人類は月面に到着し、その翌年、大阪で月の石を見ることができました。これが一九七〇年のことでございます。
 しかし、今、選択を誤ってしまいますと、時代にも取り残され、世界にも負けてしまう。これは当然の帰結と言えます。二〇二五年の大阪万博を目指す今、私たちがとれる政策はどのようにあるべきか、これは今、非常に重要な立ち位置にあると考えております。
 何を言いたいかといいますと、今までどおりのデフレ経済のかじ取り、これは大阪府政に特に当てはまると思うんですけれども、今後、このようなデフレのかじ取りを続けていくということは失敗する確率が相当高くなっていく、そのように私自身は考えています。大阪は、中小企業が中心の都市です。中小企業が、元気で活気があり、発展しなければ大阪経済の浮上はあり得ないと考えています。
 そこで、本題に戻ります。小規模事業経営支援事業費補助金について、直接、松井知事にお伺いさせていただきます。
 先日の委員会でも、しかた委員や我が党の中野副委員長からも指摘されていたように、この小規模事業の経営支援事業費補助金、経営相談事業として商工会議所等の経営指導員が行う指導内容や回数に応じて積算される実績額と府の予算の範囲内で交付する額について、多分、知事は御存じだと思いますが、平成二十三年度から二十八年度までの乖離の総額が、現在、既に三億円を超えている状況でございます。この総額は、もはや誤差の範囲とは言えない金額に、今、積み上がっております。
 この間、当該補助金の対象となる経営相談の実績及び現場で指導を受けている小規模事業者の満足度、これは上昇傾向にある。これは、数字でいただいておりますけれども、このような経営指導員の皆さんは現場で大変に頑張っておられる。これは、数字で出ておるわけですね。
 経営指導員の皆さんの、本当、現場での頑張りが、府から交付される補助金に十分に反映されていない、この状況は、まず松井知事、どのようにお考えになられているのかということをお伺いさせていただきます。
◎知事(松井一郎君) 小規模事業の経営支援事業では、全国で初めて外部評価委員による事業評価の仕組みを導入するとともに、支援内容を記録にとどめるカルテ方式を採用するなど支援サービスの充実に努めてきました。これまで、この制度のもとで商工会議所などの経営指導員の積極的な取り組みが実を結び、支援を受けた小規模事業者の皆さんからの評価につながっているものと考えております。
 なお、補助金については、厳しい財政状況を踏まえて、全ての事業について必要額を精査しているところでありまして、この事業補助金についても限られた予算の範囲内で措置をしております。
◆(川岡栄一君) 私は、本補助金は経営指導員の皆さんの頑張りに応え切れていないと思っております。
 商工会議所等からも、毎年、補助金増額の要望が府に出されている状況、これが現在に至っているわけです。また、昨今、喫緊の課題である事業承継支援や人材不足への対応など、小規模事業者の抱える問題が複雑多岐になってきております。こうした中で、経営指導員の皆さんの果たす役割がますます重要になってきます。
 財政状況が厳しいことは、私も十分理解しております。しかし、このような状況を踏まえ、予算措置を検討すべきと私は思いますけれども、松井知事の認識をお伺いさせていただきます。
◎知事(松井一郎君) 経営相談の内容が複雑多岐になる中で、経営指導員の役割はますます重要になってくるというのは認識しています。
 補助金については、大阪府は現在も厳しい財政状況にありまして、全ての事業について必要額をしっかりと精査し、措置していきたいと考えています。

平成28年9月定例会総務常任委員会 10月14日-02号 (ヒット数:1)

◎政策課参事(森栄子君) テーマ案についての御質問にお答えいたします。
 今回の万博では、テーマとして健康・長寿を掲げることにより、世界中のあらゆる年齢の全ての人々が健康に暮らすことができるよう、健康にかかわる課題を技術の発展や多様な文化、地球環境との共生など人類が生きる上で健康にかかわる幅広い分野からアプローチし、今後到来する人生九十年時代においても、よりよく生きるための知恵を集めるような万博の実現を目指しております。
 委員よりいただきました御提案は、基本構想検討会議委員からも御意見をいただいており、重要な視点であると認識しております。
 今後、健康・長寿というテーマが、人類が未来に向けて、命やよりよく生きるという根源的な問題を考え、次世代へつないでいくようなスケールの大きなものであることを発信できるよう構想内容を充実させてまいりたいと存じます。
◆(林啓二君) 一九七〇年の万博のテーマは、人類の進歩と調和という大きなテーマでございました。
 先般、改修に伴う内部公開で太陽の塔が公開されまして、大きな反響だったというふうに報道されました。この太陽の塔を象徴する生命の樹というのが中にありまして、見学された方もいらっしゃるかもわかりませんけれども、多くの方はなかなか見られてないかもわかりません。
 この地下空間のところに生命の神秘、それから現代のエネルギー、未来の空間というこの三つのセクションに分けて考えられてこの太陽の塔というのがあると、位置づけられたというこの七〇年万博というのは、非常に多くの人たちに希望に満ちた未来を伝えるものでありました。そこで示された未来が、現実のものとなってきているのも事実だと思います。例えば、月の石またはリニア模型については、当時、本当に夢のような感覚でございましたけれども、実際今や宇宙に行くことが当たり前のものとなり、リニアも開業に向けて大きく動き出しておるのも事実でございます。
 万博というのは、こうした未来の可能性を伝える夢のあるものとしたいと思いますし、この二〇二五年の万博が、その実現に向けたスタートになるものにすることが重要だと思っております。
 先ほどのテーマ、この基本構想の中にもサブテーマの考え方、案、幾つも掲げられております。読ませていただきましたけども、これからしっかりとこのテーマ、サブテーマについても--テーマについては固定でしょうけれど、サブテーマについても、そういった幅広い、未来を担う子どもたちに夢を与えるような意義ある万博となってほしいと考えておりますので、この点についてさらにちょっとお聞かせいただきたいというふうに思います。
◎政策課参事(森栄子君) 未来を担う子どもたちに夢を与えるような意義ある万博をという委員の御質問にお答えいたします。
 今回の素案では、テーマ案--人類の健康・長寿への挑戦の考え方として、健康を次世代へつなげ、次世代を担う子どもたちへの明るいメッセージを提供していくことを掲げております。そのため、事業展開の基本的な視点の一つとして、未来を担う子どもたちや若者の行動を呼び起こすことを掲げております。
 具体的には、世界の人々との交流や人工知能、いわゆるAIやロボット、最先端医療といった未来の技術などを体験する中で、子どもたちに自分たちの人生や生活がどのように変わるかを考えてもらい、今後到来する人生九十年時代に夢を抱き、希望を持ってこれからの人生を歩んでいくようなきっかけとなる万博を目指したいと考えております。
◆(林啓二君) テーマも大事ですし、その骨子、考え方、未来を担う子どもたちが、本当に希望が持てるような、またこれから喜び合えるような万博の場にしていただきたい。
 このテーマ案、この基本構想の中にも、生命科学の一分野とか、人類の心の健康を改めて確認する場だとか、また人類の健康と地球環境の共生といった大きな考え方も掲げられております。こういった考え方のもとで、本当に今までにない、さすが大阪での万博らしいそういった考え方で、今後、基本構想、さらに充実をしていただきたいと思います。
 次に、この万博の経済効果、波及効果でございますけれども、間接的な効果も含めて約六・四兆円とのことでありますけれども、私は、今回の万博において、その事業効果を数値でわかりやすく示していくことが非常に重要だというふうに思っております。ただ単なる万博開催の効果についての経済波及効果に限らないその効果を、府民の皆さんに直接実感していただくことが大事であるというふうに思っております。
 その意味で、府民の暮らしに大きなプラスの効果をもたらすとともに、万博開催期間の後も、そこで得られた成果というものをしっかりと引き継がれるようなものにしなければならないというふうに思っております。
 この点について、この経済波及効果の今後の考え方についてお聞かせいただきたいと思います。
◎政策課参事(森栄子君) 委員の万博の波及効果についての御質問にお答えいたします。
 今回の万博のテーマである健康は、府民の豊かな暮らしの根幹になるものと考えております。そういった認識のもと、今回の素案では、従来の視覚展示型の万博ではなく、万博開催を平均寿命の低さなどといった大阪、関西が抱える健康に関する課題を解決する絶好のチャンスと捉え、健康に向けた挑戦や変革を誘発する新しい万博を目指しております。
 具体的には、万博開催までの九年間で大阪、関西を社会実験の場として、医療はもとより、府民を取り巻く幅広い分野で心も体も健康で暮らせる、そんな府民生活の実現に向けたさまざまな試みを官民を挙げて展開していくことを目指しております。そして、その成果として、開催期間中には、大阪、関西から人生九十年時代の新たなライフスタイルやコミュニティのあり方を世界へ提案していく万博とできればと考えております。
 こうした万博の成果は、大きな経済波及効果をもたらすものであり、会期の終了によってその成果が途絶えるものではなく、府民の生活や関西全体でのまちづくりに還元されていくものと考えており、万博のレガシーとして府民の健康で豊かな暮らしの実現につなげてまいりたいと考えております。
◆(林啓二君) 視覚展示型ではなく、世界へ提案していく万博、そして府民の健康で豊かな暮らしの実現につなげていく万博という考え方が今示されました。ぜひとも、そういう先の長い、また大阪府で開催の意義をとどめられるような、そういった方向性を維持していただきたいと思います。
 こういった会期中だけではなく、その前後においても、世界の知恵の結集と人々の活発な交流により、イノベーションを次々と起こして社会を大きく変革させる力が、万博にはございます。ぜひとも、二〇二五年の万博という仕掛けを使って、将来の大阪、関西を世界のモデルとなるような元気な都市とするためにも、その大きな目標を持って取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
 そうした万博を実現するためにも、今国家プロジェクトとしてフランス・パリとの誘致競争に打ち勝てるような強力な推進体制が必要だというふうに思うんですけれども、愛知万博においては、地元において誘致委員会というのを設置されまして、数年間にわたって誘致活動に取り組んできたというふうにお伺いいたしました。
 この今回の二〇二五年の万博に向けては、短期間で効果的な誘致活動を展開する必要があるため、地元だけではなく、早期に国レベルでの誘致に向けた全国組織を設置して、国、地元、経済界などが一致団結をいたしまして日本全体で盛り上げ、今後の海外との誘致競争に取り組んでいく必要があるんではないかと。今後、こういう誘致組織をつくって誘致活動をしていくということも大事だと思うんですけれども、この組織化について、その誘致活動を組織化することによっての誘致活動をどのように考えておられるのか、お聞かせください。
◎企画室副理事(露口正夫君) 愛知万博の際には、経済界をトップといたします官民一体の地元の誘致組織が平成元年に立ち上がって以降、開催地決定までの八年間にわたりまして国内の合意づくり、あるいは政府への働きかけなどを実施してまいりました。
 今回の大阪万博の場合におきましては、今月もしくは来月にもフランスが立候補するという動きがございます。お示しのとおり、短期間で効果的な誘致活動を展開いたしますために、できるだけ早く日本全体での誘致推進体制を構築する必要があるというふうに認識いたしております。
 今後の取り組みといたしましては、まずは地元の行政と経済界におきまして、誘致に向けた協力体制をつくってまいりたいと考えております。その上で、閣議了解を目途に、全国的な誘致組織の設立に向けて中央経済界などへの働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 全国的な誘致組織が設立した後は、国と連携しながら、企業の海外ネットワークなども生かしたプロモーション活動を展開するなど、国、地元、経済界などが一致団結いたしまして、二〇二五大阪万博の実現に向けた誘致活動を行えるよう努めてまいりたいと考えております。
◆(林啓二君) まさしく、国、地元、経済界が一致団結してというふうにお答えいただきましたけれども、先般の関西広域の連合委員会でも決議が既になされました。
 まさに、国、地元、この大阪が一致団結をしなきゃいけないんではないかなと。誘致に向けてのこういう意識固めを今回を契機に最大限努力をして、フランス・パリに負けることなく、大阪が、大阪の新たな経済力、また大きな起爆剤となる機会と捉えて、ぜひとも取り組んでいただきたいというふうに思います。
 万博は、世界に向けての大阪の持つ力を示すことが非常に大事である、そのチャンスだと思います。テーマの健康・長寿、この超高齢社会の中にあっても、たくましく成長し、府民が生き生きと笑顔で暮らす大阪の姿を世界にこの万博を契機に発信できる二〇二五年の万博実現を目指して、大阪府全体が、先ほど言われた国、地元、経済界、もう本当に一致団結して取り組めるような、これからのこの基本構想をもとにした誘致の活動についてしっかりと取り組んでいきたいと思いますし、していただきたいということを最後申し上げまして、私の質問を終わります。
 以上でございます。ありがとうございました。
○委員長(永藤英機君) 林委員に確認いたします。
 知事質問の通告はございませんでしたが、よろしいでしょうか。
◆(林啓二君) はい。

平成28年2月定例会総務常任委員会 03月14日-02号 (ヒット数:1)

○委員長(土井達也君) はい。それでは、知事質問の通告はなしということにさせていただきます。
 次に、大橋一功委員を指名いたします。大橋委員。
◆(大橋一功君) おはようございます。大橋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私からは、さきの本会議で代表質問させていただいたんですが、その中で、国際博覧会に関する質問をさせていただきました。これに対する答弁といたしまして、知事からは、二〇二五年の開催を目指すためには、スケジュールは非常にタイトであり、国家プロジェクトとして、他国との競争など乗り越えなければならない多くのハードルはあるが、私自身が先頭に立って、オール大阪で開催が実現できるよう力を尽くしたいという御答弁をいただいております。
 過去、昭和四十五年(一九七〇年)、千里中央で開催されました万博も、昭和三十九年開催された東京オリンピックの後、五年後に国家プロジェクトとして開催をされております。当時、高度経済成長期の真っただ中の日本でしたので、その開催効果は大変大きく、世界へ高い日本の技術やスキルを発信することができたように思います。
 当時、私も、小学校六年生でありまして、学校から社会見学として行かせていただいた。同じ年代の理事者もいらっしゃるんで、ようわかっていただいてると思いますけど。当時、月の石とか、人間洗濯機とかいうのがありまして、なかなか物珍しく、また三波春夫さんの「こんにちは」ということで、それこそ盆踊りが大きくクローズアップされたというようなときでございました。同じように、北京でも、オリンピックと万博というのは、セットで国家プロジェクトとして、その後、今の経済発展を見ているのかなというふうに思います。
 そこで、国際博覧会の大阪開催は、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック後の経済成長の維持発展と大阪が東西二極の一極として日本の成長を牽引する新たな戦略、装置となると考えておりまして、大阪だけでなく、日本のために実現をしていただきたいというふうに思ってございます。
 大阪府では、昨年、国際博覧会大阪誘致構想検討会を設置し、可能性等について検討されてきているということでございますが、現状の取り組みはどのようになっているのか、お聞かせください。
◎企画室副理事(露口正夫君) 現在の取り組み状況でございますけれども、昨年の国際博覧会大阪誘致構想検討会におきまして、機運の醸成、大阪の将来を見据えた基本コンセプトづくり、若者などの幅広い方々の意見聴取が今後の課題として示されております。
 このため、まず国際博覧会のメリットや効果などを記載いたしましたパンフレットを作成いたしまして、主に府内に本社を有する企業への訪問を通じまして、国際博覧会への理解の促進、開催手法等についての意見聴取に努めているところでございます。あわせまして、有識者等に御紹介いただきました大学のゼミなどでの意見交換、あるいはブログ、フェイスブックによる情報発信、大規模イベントでのパンフレットの配布など、さまざまな形で情報発信に取り組んでいるところでございます。
 また、国際博覧会は、国家プロジェクトでございますので、一月に菅内閣官房長官に、先日三月十日には林経済産業大臣に大阪誘致の実現を知事のほうから要請をしていただきました。林経済産業大臣からは、前向きに検討したい、府と連絡をとり合って連携して対応したいとの話をいただいたところでございます。
◆(大橋一功君) ただいま、課長から御答弁いただきました。企業や府民と意見交換をされているということでございますけども、そもそも国際博覧会は、一九七〇年の大阪万博のように、最新技術や目新しいものを展示するイベントと理解されている方が多いんじゃないかなというふうに思ってございます。
 府が、昨年実施した調査では、国際博覧会にどのようなイメージを持っているのかを聞いたところ、約三割が、国際交流や先端科学技術の披露との結果が出ているというようなことであります。そもそも、国際博覧会というのは、どういうものなのか、どういう意義を持つものなのかが知れ渡っていないのではないかというふうに思います。
 我が国では、二十一世紀初として、二〇〇五年に愛知県で環境をテーマに開催されましたが、去年、イタリア・ミラノで食をテーマに開催され、いずれも二千万人以上の来場があったと聞いてございます。
 現在の国際博覧会が目指す方向、意義、目的等は、一体どのようなものになっているのか、お聞かせください。
◎企画室副理事(露口正夫君) ただいま委員から御紹介いただきました一九七〇年に開催されました大阪万博を初めといたします二十世紀型の国際博覧会は、開催国の新製品、新技術を陳列いたしまして、人類の営みの到達点を見せる場ということで、国威発揚型と呼ばれるものでございました。
 そのころは、世界の情報が一つの会場に集約される国際イベントといたしまして、大きな意義を有しておりましたけれども、情報化あるいは国際化の流れの中で、その意義が問い直されることになってございます。そこで、一九九四年、BIE--博覧会国際事務局でございますが、その総会におきまして、現代社会の要請に応える今日的なテーマを有することということで決議をされまして、地球規模の諸課題に関し、世界が連帯してその解決に向かう出発点となる理念提唱型ということで変化をいたしました。
 この決議を受けまして、お示しのとおり、二〇〇五年の愛知万博では、世界的課題でございました環境保護環境保全を取り上げまして、「自然の叡智」をテーマとして開催され、各国から独自の文化に基づくさまざまな解決策が提案されております。昨年のミラノ万博におきましては、「地球上に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに、食の安全性、持続的な食糧保証などを訴えていたところでございます。
◆(大橋一功君) ありがとうございます。
 今副理事のほうから、種々御説明いただきました。理念提唱型の国際博覧会として大阪府が検討しているテーマは、健康、いのち、長寿であると知事はたびたび発言されております。また、世界共通の課題を解決するとともに、新たな産業やイノベーションを創出する人類の未来に貢献する成長型の国際博覧会を目指すとされております。
 本年一月には、知事から菅内閣官房長官に、また先ほど御説明いただきましたが、三月十日には林経済産業大臣に対し、大阪が目指す国際博覧会の基本的な方向性を説明したということでありますが、改めて、どうしてこのテーマで開催を考えているのか、お聞かせください。
◎企画室副理事(露口正夫君) 健康、いのち、長寿というテーマで検討を進めている理由といたしまして、まず今後どの国も直面する高齢化という問題に対しまして、日本、大阪から世界の課題解決策を提示し、超高齢社会へのモデルを発信できることがございます。
 また、大阪には、医療機関や関連産業、技術力の高いものづくり中小企業が集積をいたしておりまして、テーマに関連したさまざまなポテンシャルを有しますとともに、このテーマは、医療、住宅、福祉、スポーツ、食、自動車などさまざまな産業に関連いたしておりまして、幅広い企業の参画が見込めますことから、ビジネスチャンスにもつながるというふうに認識をいたしております。
 さらに、スポーツを通じた健康維持や健康寿命の延伸など、二〇二〇年の東京オリンピックパラリンピックとその前後のスポーツイベントとの連動による途切れのない事業展開も可能と考えております。
◆(大橋一功君) 世界共通の課題であります高齢化を背景としたテーマは、非常に時宜を得たものと思います。我が国の高齢化率は、二〇一四年で二五・八%、二〇五〇年には三六・六%まで上昇すると言われておりますが、今後半世紀で、日本は世界のどの国も経験したことのない高齢化社会を迎えるということであります。人口十三億人を抱える中国でも、現在九%の高齢化率が、二〇五〇年には二三・九%となり、老年人口が三億人を超えると国連が推計しております。このように、今後、市場が大幅に拡大する中で、企業のビジネスチャンスが大きく広がると考えられます。
 これまで、健康、いのち、長寿をテーマにした国際博覧会というのは、過去にあったのかどうか、お聞かせください。
◎企画室副理事(露口正夫君) 二十一世紀に入ってからの国際博覧会では、環境、水、海、食料、エネルギーなどが主なテーマになっておりまして、健康、いのち、長寿といったテーマを主題にして開催された実績はございません。昨年九月にBIEを訪問した際、事務局長のほうからも、健康は人類の未来にとって重要なテーマだと、日本はこういうテーマを打ち出せばいいという意見をいただいております。
◆(大橋一功君) ことしに入って、二〇二五年開催への立候補ができる期間となったそうであります。フランスのパリやオランダのロッテルダムが、立候補に向けた動きを見せているということでございますが、立候補の期間は、最初の立候補があった時点から半年後には締め切られるとお聞きをいたしております。非常に厳しいスケジュールと考えられる中、府として、誘致準備に向けた本格的な対応が求められているのが、今の時期でございます。
 平成二十八年度予算におきまして、国際博覧会の検討に係るものとして約二千百万円が計上されておりますが、この内容についてお聞かせください。
◎企画室副理事(露口正夫君) 平成二十八年度当初予算に万博関連として計上しております約二千百万円の内訳につきましては、基本コンセプト作成費として九百七十九万八千円、機運醸成費として千二十三万二千円、事務経費八十九万二千円ということでございます。
 基本コンセプト作成費につきましては、さまざまな方の御意見も伺いながら、目指すべき大阪の将来像、開催意義、テーマ、展開例など、どのような国際博覧会にするのかといった基本的な考え方をまとめるための委託料でございまして、国、経済界など幅広いコンセンサスを得るためのツールとして活用したいと考えております。
 機運醸成費につきましては、府民シンポジウムや府民ミーティング、アンケートを実施する経費でございます。従来からの手法に加えまして、同時に多くの府民等に集まっていただき、有識者等の講演やディスカッションを通じて理解を深めていただくものでございます。
 スケジュールは、非常にタイトでございますが、国家プロジェクトとしての位置づけがございますれば、オール大阪で対応できるよう必要な準備をしてまいりたいと考えております。
◆(大橋一功君) 昨年、国際博覧会大阪誘致構想検討会から課題を報告されて以降、知事のミラノ国際博覧会訪問や各大臣への要請を通じ、国際博覧会の認知度や機運は、一定高まってきたのかなというふうに思いますが、まだまだ府民、あるいは企業、行政等オール大阪で誘致を実現しようという状況には至っていないんではないでしょうか。
 機運を高めるためには、これまで質問させていただきましたとおり、まず国際博覧会とはということから始まり、大阪で開催する意義、テーマを含めて効果的に発信することが必要であります。アンケートやシンポジウム等を行う際は、手法や内容も含めて一番効果的な手法をとって取り組んでいただきたいと思います。
 今後、さまざまなハードルはあるものの、引き続き積極的に取り組み、日本の大阪で大阪開催をぜひ実現していただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、関西国際空港の二十四時間化に対応したアクセス等の改善についてお聞かせいただきたいと思います。
 平成二十六年四月、世界最大と言われる輸送会社、アメリカのフェデラルエクスプレスが、北太平洋地区の拠点として関西国際空港に開設をされました。ホームページを見ますと、関空の特徴として、アジアへの近接性や豊富な大型需要の望める後背需要圏があり、日本唯一の完全二十四時間運用である点を高く評価されています。まさに、これが関空の強みだというふうに思います。
 昨今、フェデラルエクスプレスのような貨物便だけではなく、LCCに代表されるアジアを中心とした旅客便も大幅に増加いたしておりまして、着陸料のインセンティブが大きい深夜・早朝時間帯の空港利用客も大幅に増加しているというふうにお聞きをいたしております。
 まさに、関空の二十四時間化が広がりつつあるわけですが、一方で急増する旅行客のため、その交通利便性も求められているのではないでしょうか。深夜に関空に着き、そのまま空港で夜を過ごされている外国人旅行客が、多数おられるなどの報道もされております。
 こうした深夜・早朝時間帯の利用客に対し、関西国際空港においてどのような取り組みが現状として行われているのか、お聞かせいただきたいと思います。
◎空港・広域インフラ課長(仲田博君) 関西国際空港におきましては、昨年度の外国人旅客が一千万人を超えまして、対前年比一五九%と急激な増加を見せております。また、LCCによる深夜・早朝時間帯の発着も大幅にふえておりまして、お示しのような外国人旅客が、深夜に空港に滞留するという事態も起こっておるところでございます。こうした深夜・早朝時間帯の空港利用者に対応したアクセス手段の確保や空港で深夜を快適に過ごすための環境整備等が、急務の課題となってきたところでございます。
 これらへの対応としまして、JR西日本南海電鉄におきまして、始発や終電の時間延長が図られるとともに、リムジンバスについても、これまで便のなかった深夜時間帯に梅田-なんば線の運行が開始され、二十四時間運行が実現をしておりまして、深夜でも都心への移動が可能となったところでございます。
 また、空港で夜を過ごされる方への対応としては、新関空会社において仮眠・休憩スペースを整備するとともに、ターミナル間の移動バスや案内カウンター、あるいは飲食店舗の二十四時間化を進めることにより、空港利用者がより便利、快適に過ごせる工夫が進められております。

平成26年  9月 定例会本会議(1) 09月30日-02号 (ヒット数:2)

◆(置田浩之君) 次に、IRの推進についてお伺いします。
 いわゆるIR推進法については、ちょうど昨日から始まった臨時国会におきまして成立する公算が大きく、政府においても、IRの整備を検討する組織をつくる方針を示しています。
 これまでのIRをめぐる議論の中で、府は、大阪の成長戦略としてIRの誘致を打ち出すからには、組織体制の強化や予算が必要なことは十分認識しているものと理解しております。しかしながら、実際に予算を措置するタイミングとなりますと、IR推進法案可決後とお答えされるばかりで、誘致を目指している他都市と比較しても、いま一歩踏み出し切れていないという感が否めません。
 例えば、府と同様にIR誘致に名乗りを上げておられる横浜市は、推進法成立前の現時点においても予算措置を行い、IR導入による効果や課題のほか、官民パートナーシップ手法の活用などの調査業務委託を行っており、IR誘致合戦において激しく追い上げておられると感じております。海外の事例を見ても、IR事業者を選定する際には、誘致する行政体が、IR事業者からRFC--リクエスト・フォー・コンセプトを求めており、大阪にIRを誘致するのであれば、大阪が求めるIR像をまずは示さなければなりません。
 IR推進法の成立を待たずとも、今からでもできることを行い、他府県とのIR誘致競争におくれをとらないためにも、実行力のある組織体制が早急に必要と考えますが、知事の御所見をお伺いします。
○議長(岡沢健二君) 知事松井一郎君。
◎知事(松井一郎君) 本府では、平成二十二年度に大阪エンターテインメント都市構想推進検討会を立ち上げ、海外の事例の調査やIRを立地する場合の課題、対応策等について幅広く検討してまいりました。また、来阪された事業者には、私みずからIR候補地としての大阪の魅力や優位性をアピールしているところでありまして、大阪のポテンシャルについて高い評価をいただいております。
 昨年十二月、IR推進法案の国会上程を契機に、大阪府市が一体となり迅速な検討を始める大阪府市IR立地準備会議を立ち上げ、第二回会議では、IRの立地候補地を含めた基本コンセプト案を確認し、第三回では、夢洲への鉄道アクセス案を示すなど具体的な検討を順次進めているところであります。
 今後、IR推進法の成立の際には、実行力の強い立地推進体制の整備を図るとともに、IR立地に必要な予算について議会にお諮りをいたします。
○議長(岡沢健二君) 置田浩之君。
◆(置田浩之君) 大阪は、今やIR候補地の最有力候補となっているのが現状であります。府におかれましては、IR推進法成立後、早期にRFCを実施し、IR実施法の中身について国に対して積極的に提言をするなど、IRに関する国の議論をリードしていっていただきたいと思います。
 次に、観光、都市魅力について質問いたしますが、その前に、先日、明るい話題が届きましたので、御紹介したいと思います。
 大阪の都市魅力を向上する府の事業の一つに、おおさかカンヴァス推進事業がございます。本事業は、橋下前知事時代の平成二十二年度からスタートした事業で、大阪のまち全体をアーティストやクリエーターなどの発表の場として活用し、大阪の新たな都市魅力を創造、発信しようとするものであります。我が会派は、この間、理事者の皆さんと大いに議論し、この事業を応援してまいりました。
 先般、このおおさかカンヴァス推進事業が、全国知事会より、全国の約二千八百件もの自治体の政策の中から選定され、第七回先進政策大賞を受賞したと伺いました。松井知事に大賞受賞のお喜びを申し上げますとともに、今後とも、事業実施を通じて大阪の新たな都市魅力を創造、発信していただくことをお願い申し上げ、次の質問に移らせていただきます。
 初めに、万博公園のあり方についてお伺いいたします。
 日本万国博覧会記念公園は、緑に包まれた文化公園として日本万国博覧会記念機構が管理してきましたが、ことし四月に同公園事業を承継した大阪府では、万博記念公園をさらに活性化させるための方策について、大阪府日本万国博覧会記念公園運営審議会での議論をもとに、日本万国博覧会記念公園将来ビジョンとして取りまとめる方針を出しております。
 万博公園については、人類の進歩と調和を理念とする大阪万博の理念を引き継ぎ、その跡地については、みどりが再生され、大阪において貴重なみどりのオアシスになっており、博物館やスポーツ施設も併設され、年間を通じて各種イベントが展開されております。八月の審議会では、人と自然の調和、世界への文化と美の発信、人々の交流と創造という目標像を示した将来ビジョンの中間報告が取りまとめられました。
 万博公園の魅力に引かれて、大阪はもとより、国内外から多くの人が集まるための具体的な取り組み例として、日本公園に能舞台を設置するなど和の魅力向上が提案されております。
 二〇二〇年、東京オリンピックが開催されるとともに、大阪万博五十周年を迎える年となります。二〇二〇年を節目として将来ビジョンの実現に取り組み、大阪の活力や都市魅力の発信につなげていただきたいと考えますが、知事の御所見をお伺いします。
○議長(岡沢健二君) 知事松井一郎君。
◎知事(松井一郎君) 万博記念公園の将来ビジョンについては、審議会において中間報告の取りまとめが行われました。報告には、これまで育まれてきた貴重なみどりをより質の高いみどりの空間として整備し、人々が憩い、活動し、美に感動する公園として整備するなどの方針が盛り込まれております。
 これを踏まえ、太陽の塔の改修工事や海外向けPRなど、できるものからどんどん着手をしていきます。また、日本庭園などの万博遺産の魅力を高め、将来に引き継ぐとともに、老朽化した施設のリニューアルのほか、事業者誘致による新たな施設整備や収入の確保に努めてまいります。
 今後、大阪万博五十周年に向け、大阪活性化につながる魅力あふれた公園になるように積極的に取り組みます。
○議長(岡沢健二君) 置田浩之君。
◆(置田浩之君) 次に、国際万国博覧会誘致についてお尋ねいたします。
 知事は、我が会派からの本年夏の知事提言の席上において、二〇二五年に大阪での二度目の国際万国博覧会開催に向けて誘致を進めていきたい旨の意向を表明されました。二〇一五年のシンボルイヤーをきっかけに、二〇二〇年の東京オリンピック及び大阪IR、また知事が開催を検討するとしています二〇二五年の国際万国博覧会の大阪誘致まで、インバウンド施策を長期的に進めることが重要です。
 国際万国博覧会の大阪開催については、現在、経済産業省に誘致に向けての必要な手続の確認や二〇〇五年に万博を開催した愛知県にもヒアリングを行っているとのことですが、どこで開催するかということも、地域経済への波及効果やまちづくりの観点からも非常に重要なことと言えます。
 知事におかれましては、前回の開催場所である吹田を候補地とすると新聞報道などでありましたが、国際万国博覧会の開催場所について、知事の見解をお伺いいたします。
○議長(岡沢健二君) 知事松井一郎君。
◎知事(松井一郎君) 二〇二〇年の東京オリンピックパラリンピックに続いて、二〇二五年に大阪で国際万国博覧会を開催することは、誘致の段階から、東西二極の一極として、大阪のみならず、日本の魅力を世界へ発信し、国内外から新たな観光客やビジネスマンを呼び込み、日本の成長に資すると認識をいたしております。
 しかし、国際博覧会は、政府主催の一大国家プロジェクトであり、その開催に当たっては、多額の予算のほか、全国的な支援の広がりが必要であるために、誘致に向けて国や地元が一丸となって取り組んでいかなければなりません。このため、現在、国際博覧会を所管している経済産業省と協議を行うとともに、二〇二五年に大阪で開催をする意義、経済効果、課題などについて、地元の経済界や関係者とともに検討を進めているところであります。
 開催場所については、万博公園のように既存インフラを活用するということも考えられますし、重要だと思います。しかし、会場規模や交通アクセス等も踏まえなければなりません。そのような理由から、府域全体で可能性のある場所というのを検討していきたいと思っています。
○議長(岡沢健二君) 置田浩之君。
◆(置田浩之君) まず、画面をごらんください。
 一九七〇年、人類の進歩と調和をテーマに大阪で開催された日本万国博覧会、いわゆる大阪万博は、アジアで初めて開催された万国博であり、七十七カ国を超える国々が参加いたしました。
 次のパネルです。
 テーマ館である太陽の塔やアポロ十二号が持ち帰った月の石を展示したアメリカ館には、行列が延々と続き--次のパネルをお願いします--日系アメリカ人彫刻家イサム・ノグチのデザインした噴水も話題となりました。来場者数は、当初予想を大きく上回る六千四百二十二万人にも上り、二〇一〇年に上海万博が開催されるまで万博史上最多を記録するなど、大成功をおさめました。
 以上は、一九七〇年、大阪が日本のまさに東西二極の一極を担っていた時代、大阪が最も光り輝いていた時代の映像です。あれから四十年以上が過ぎました。知事は、ここ大阪で二度目の万博を開催したいとの意向を表明されました。
 そこで、改めて知事にお尋ねいたします。
 二〇二五年、大阪での国際万博誘致にかける知事の思いを再度お聞かせください。
○議長(岡沢健二君) 知事松井一郎君。
◎知事(松井一郎君) 一九七〇年の大阪万博、置田議員は、多分ライブでは見られてないと思います、生まれてない。僕は、当時は小学校一年生でした。おやじに二度か三度連れていってもらって、本当に世界を感じました、そのとき月の石とか、ああいうのも見まして。だから、まさにそれを知らない人たちにぜひ万博を見ていただきたいし、そのことで、その当時の世界状況と今の状況は大きく変わってきております。人類の進歩と調和パートツーをぜひやりたいと、こう思っているところです。この万博をやることによりまして、東京オリンピック、そして大阪の二回目万博ということで、日本、大阪の成長の起爆剤となるということを信じています。
○議長(岡沢健二君) 置田浩之君。
◆(置田浩之君) 次に、大阪城東部エリアのまちづくりについてお尋ねいたします。
 大阪においては、梅田、心斎橋、なんば、天王寺などの南北軸に都心が構成され、大阪の成長を支えてきましたが、港区、此花区城東区、東成区などの東西軸については、にぎわいの広がりが限定的であると思われます。なんばパークスグランフロント大阪あべのハルカスなど、南北軸の大規模再開発が一段落する中、このにぎわいを東西軸にまで広げていくことが、大阪の活性化、成長につながるものと考えます。
 大阪城の東側エリア、具体的には中央大通りを挟んで成人病センター跡地を含む大阪城東南地区の北側に位置する大阪城東部地区は、大阪市内東部に位置する森ノ宮駅から大阪城公園駅にわたる約四十ヘクタールの広大な敷地に大阪市の清掃工場、市営地下鉄検車場、JR森ノ宮電車区、UR森之宮団地などが立地しており、大阪城に隣接するアクセスにもすぐれた都心の一等地でありながら、有効活用されてきたとは言いがたい状況にあると思われます。
 昨年十一月に大阪府大阪市JR西日本、UR都市機構との検討会を設置されたとのことであります。ベイエリアに誘致を目指すIRを都心西部のにぎわい拠点、この大阪城東部エリアを都心東部のにぎわい拠点として、にぎわいの東西軸をつくることを府の成長戦略に重点目標として位置づけ、検討協議を一層加速させるべきであります。そのためには、まずは大阪城東部エリアが目指す資産価値を最大化できるような民間主導のまちづくりの方針、ビジョンを早期に示す必要があると考えますが、住宅まちづくり部長にお伺いいたします。
○議長(岡沢健二君) 住宅まちづくり部長堤勇二君。
◎住宅まちづくり部長(堤勇二君) 大阪城東部地区についての御質問にお答えをいたします。
 大阪城東部地区は、大阪都心部最大のみどりを有します大阪城公園に隣接をしております。また、アクセス面を見ましても、JR環状線大阪城公園駅や地下鉄中央線、長堀鶴見緑地線森ノ宮駅に隣接をいたしまして、また阪神高速道路の出入り口にも極めて近く、広域的な交通利便性にすぐれているところでございます。
 この地区は、四十ヘクタールにも及ぶエリアでございまして、この面積は、一期、二期合わせたうめきた二十四ヘクタールをしのぐ非常に大規模な低未利用地として存在をいたしております。大阪の成長、発展を目指します上で、非常に大きなポテンシャルを有する地区であるというふうに認識をいたしております。
 現在、大阪府、市におきまして、高等教育、また研究、そして宿泊といった広域的な観点で導入すべき機能や健康、医療、介護といった高齢化する周辺地域の課題に対応する観点で導入すべき機能など、地区のあり方とともに、土地利用転換を図る上での課題整理を行っているところでございます。
 今後、この地区にふさわしい地区のあり方や公有地の利活用方策、また段階的なまちづくりを進める土地利用ゾーニング等につきまして取りまとめを行いまして、民間主導のまちづくりの方向性として年度内に示してまいりたいと存じております。

2014年度、平成24年度まで、「月の石」の検索結果、これで15件すべて