『梶村秀樹著作集』完全復刊をめざす会・第6支部[ハンバンパク!!!]

名は体をあらわす。伝説の歴史家・梶村秀樹先生(1935年~1989年)の著作集の完全復刊をめざす会です。ほかにも臨時でいろいろ。

インターネットが独創的なところだとはおもえないことにある。とくにSNS(「会員制交流サイト」)は、独創の敵にすらおもえる。

インターネットをつかった選挙活動に活気がある、らしい。
どうしてもわたしには疑問を感じる。
理由の一つは、インターネットが独創的なところだとはおもえないことにある。とくにSNS(「会員制交流サイト」)は、独創の敵にすらおもえる。

ひろしまタイムライン」事件をみていて、わたしが非常に奇怪だと思ったことの一つは、これが差別扇動事件であり、同時に、ツイッター(つまりSNS)を悪用した事件だとは判断されなかったということである。この事件でNHK「製作者」側は、「『ツイッター』の中で演劇をする場合は、こうしないといけない」という自分の考えを、まったく示していないのである。これははっきりしている。これはおそろしいことで、多少極端にいえば、書くこと、話すことの基本を守るつもりがない、ということである。
しかし、ツイッター文化圏側で、このことを差別扇動と同時に批判した人はきわめて少ない。わたしがまちがっていたらいいのだが、ツイッターを検索しても、「ツイッターそのものがバカにされた」というような投稿は1つもみつからない。北村紗衣氏が演劇研究者の立場から批判しているが、ここでの批判の重点は演劇としていいかわるいか、であって、ツイッターの使用方法としていいかわるいか、ではないようだ。

saebou on Twitter: "あのさ、ひろしまタイムラインって演劇だよね?後ろに役者(あるいは人形遣い)がいて台本にそってキャラクターを演じていて、ライヴでやってるんだから、あれは演劇でしょ?"
saebou on Twitter: "ひろしまタイムライン、たぶん演劇としてはアカウント同士のインタラクションが無いのがいろいろ問題で、あれあだとモノローグが3つ別々に流れているだけなのでたぶん演劇としては全然ダメなものだし、SNSである意味もないんですよね。アカウント同士のインタラクションがあればもう少しどうにかなる。"
saebou on Twitter: "今日の『朝日新聞』朝刊のひろしまタイムラインに関する記事にコメントをしています。ひろしまタイムラインは演劇として考えるとかなりダメだという話をしています。… "

ひろしまタイムライン」事件で、ツイッター文化圏から、「ツイッターなめんな」ぐらいのことは言うべきであった。わたしははっきりそう考えている。そうでなければ、ツイッターを使うということはバカにされても平気な、いてもいなくてもいい、それどころかいないほうがいい連中、そういわれても仕方がない。これは個々の投稿の問題ではなく、ツイッターという道具が必要であるかどうか、という問題である。わたしもここまでどぎついことは言いたくない。しかし、自分のツイッターの使用をふりかえって、道具を使うときの最低限のプライド、そういうものを感じないですむことが多かったようにおもえる。別の言い方をすれば、最低限の緊張感がない。そこに独創も何もあるはずがない。
まちがっていればいい。ツイッターは現在日本だけで5000万人以上の使用者がいる道具である。それが空虚な基盤の上にあるのは、危険すぎる。