『梶村秀樹著作集』完全復刊をめざす会・第6支部[ハンバンパク!!!]

名は体をあらわす。伝説の歴史家・梶村秀樹先生(1935年~1989年)の著作集の完全復刊をめざす会です。ほかにも臨時でいろいろ。

これまでのわたしの”インターネット上”での活動の、とりあえずのまとめ その3 中井久夫

中井久夫氏の、『こんなとき私はどうしてきたか』がどういう人に読まれているか。事実上の公共財として、気になるところである。
検索で2時間調べた結果、インターネット上で書評を書いているのは、医療関係者約60パーセントから80パーセント、元患者と現役患者は15パーセント以下。これは、あなたも調べてみればわかる。
これはなにかおかしい。この本は、元患者と現役患者が読むチャンスがかなり多いはずである。なのに、意外と少ない。元患者と現役患者の、少なくとも3割は、読むことも書くことも十分できる。内容の妥当性は、まあともかく。なぜこんなに反応する「患者関係者」がすくないのか。
これに関連して、どうしても考えざるをえないことがある。著者が読者と水平な目線だと、なんというか、反応されにくいのではないか。人間というものはおろかなもので、見上げるか見下すかのどちらかになりがちである。中井久夫というひとは、どの著書を読んでもだいたいそうだと思うが、水平な目線がある。病気になった相手に水平な目線を維持できるひとは、実はそうとうの器の人物である。しかし、インターネット上では、中井久夫氏に反応する「患者関係者」は、すくない。ここは確認しておきたい。