『梶村秀樹著作集』完全復刊をめざす会・第6支部[ハンバンパク!!!]

名は体をあらわす。伝説の歴史家・梶村秀樹先生(1935年~1989年)の著作集の完全復刊をめざす会です。ほかにも臨時でいろいろ。

「はだしのゲン」(中沢啓治)は、たしかに「古臭い」。なぜなら、

「遠近法の否定(※1)」という問題をあつかっていないから。べつのいいかたをすれば、「本物らしく」という問題をあつかっていないから。
たとえば、作中には「ゲルニカ」(ピカソ)が一度も登場しない。
だから、「遠近法遠近法、デッサンデッサン」というセリフは、創作というか造形をあつかう上で、きわめて問題がある。
「手に職」意識が前提にあるのが原因とみてほぼ間違いない。

注釈するならば、過去のまんが全体で「遠近法の否定」をどこまであつかったかはきわめて疑問である。


※1 空間と時間の遠近法