『梶村秀樹著作集』完全復刊をめざす会・第6支部[ハンバンパク!!!]

名は体をあらわす。伝説の歴史家・梶村秀樹先生(1935年~1989年)の著作集の完全復刊をめざす会です。ほかにも臨時でいろいろ。

わたしが、「原則、全著作電子化」という方針を徹底させるにあたってはげみになった人は、一番が網野善彦氏、二番目が浜田寿美男氏と家近良樹氏、三番目が何人かいるがとりあえず青木雄二氏。インターネット文化をになっている人たちの中では、「ゆうさん」(@yu77799)ぐらいだろうか。もちろん、論争のしかたなどは学んだが、「原則全部見ろ」というのはあんまり教わらなかったと思う。

これはまちがっていたらぜひ指摘してほしいが、浜田寿美男氏の業績を紹介することにかけては世界で10番以内にはいるであろうHP、「apesnotmonkeysの日記」(apesnotmonkeysの日記)では、「供述分析の専門家としての浜田寿美男先生」はかなり紹介しているが、「障碍者児童教育の専門家としての浜田寿美男先生」はほとんど紹介していない。
わたしはべつに、そのことを批判しているわけではない。とにかく、そういう事実がある、というだけである。apesnotmonkeys氏には、浜田先生について教えてもらったこともふくめて、たいへん恩がある。時間があれば、自分が「障碍者児童教育の専門家としての浜田寿美男先生」を紹介したいとけっこう本気で考えている。
また、「障碍者児童教育の専門家としての浜田寿美男先生」については、別のHPで、浜田先生本人がインタビューに応じている。需要があるからだろう。
【特別インタビュー】「形成論から考える発達障がい」①(浜田寿美男先生) – 発達支援交流サイト はつけんラボ

山本:浜田さんは今は法心理学の分野で、供述評価をめぐる日本の刑事司法のありかたを変えはじめるような大きなお仕事をされているわけですが、もともとはピアジェの主要著作の翻訳をされたということで発達心理学で非常に重要なお仕事をされていますよね。(略)

浜田:大学紛争の時代背景の中で、大学院生のころ、ウェルナーとカプランの『シンボルの形成』を鯨岡峻さんと一緒に訳したのがスタートで、そのあとウェルナーの『発達心理学入門』を訳しました。(略)

まあ面白かったのは面白かったんですね。ただ、ピアジェの議論は実際の子どもの観察をデータにして、隙間のない形で子どもの育ちを理論化するという、力業でやっているのは確かなんですが、何となく好きになれない。彼の発想は子どもの姿を、子どもと周りの物の世界では描くんだけど、人どうしの関係がほとんど出てこないんですよ。ワロンとの対比で言うと情動の問題、対人的な問題が一切抜けてしまう。